ドンキ「999円」、イオン「1000円」のジーンズ、やっぱり売れた? 格安アパレルの戦略(3/5 ページ)
ドンキやイオンで、1000円前後の「格安アパレル」が売れている。999円ジーンズや1100円デニムに続き、10月からはフリースも登場。薄利になりやすい低価格商品に、なぜ両社は力を入れるのか。
7カ月で20万本、新作「フリース」も手応え
素材は、コストを抑えやすいポリエステルではなく、デニム本来の風合いや加工感を出しやすい「綿100%」を採用。さらに、特殊ミシンを使い、ヒップ部分をジーンズ特有の「巻き縫い仕様」に仕上げ、デザイン性と耐久性を高めた。
ラインアップにはトレンド感を取り込み、王道の「ストレート」だけでなく、膝から下にかけて丸みを帯びた「バレルレッグ」も採用。多様なニーズに応えるため、「ワイド」と「イージーウエスト」も用意した。
低価格を実現できた最大の理由は、商社などの中間業者を通さず、ミャンマーの生産工場と直接交渉したことだ。通常、アパレル製品はメーカーや商社、パタンナーなどを介し、品質や納品の管理も含めて依頼するのが一般的だ。
しかし、本製品の場合は、開発担当者が自ら現地の工場を訪れた。デニム特有の洗い加工や風合い出しといった二次加工の指示を細かく出し、何度もサンプル修正を重ねた末に完成させた。また、海上輸送時に商品をまとめるなど、物流の効率化も徹底した。
販売では、数量を絞り、段階的にラインアップを追加している。2026年2月に、第一弾の「ストレート」と「バレルレッグ」を、4月に「ワイド」と「イージーウエスト」を販売。6月末からは、ジーンズではないが、同価格の「ストレッチテーパードパンツ」も追加した。シリーズ累計販売数は約20万本だ(9月末時点)。
「“鮮度”を維持するためにも、基本的に2カ月で『売り切る』方針です。想定以上にスピーディーに売れていて、特定の商品やサイズが品切れとなっている店舗もあります。時期は未定ですが、今後もジーンズのラインアップは追加予定です」(PPIH アパレル製品開発担当 柾木規道氏)
9月末からは、1099円の「あったか即戦力フリース」も販売している(北海道・東北エリアで先行発売、全国発売は10月上旬〜)。こちらも品質に妥協せず、毛足が長く保温性の高い素材を選び、ポケット内部にもフリース生地を使うなど細部までこだわった。17色のカラーバリエーションと幅広いサイズをそろえ、好みに合わせて選べるようにした。
「ジーンズもフリースも、お客さまからの問い合わせが非常に多いですね。売り場側の期待値も高く、多くの店で入口付近など目立つ場所に陳列しています。フリースは、来年1月頃まで販売予定です」(PPIH 柾木氏)
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