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「社名は言えないが……」 米半導体クアルコムが明かす、AI大手“無茶振り”と「AIスマホ覇権争い」の裏側:AppleとGoogleの支配が終わる日(2/3 ページ)

米QualcommのCEOが、AI大手から2028年までに「1000億パラメーターのAIモデルをスマートフォンで常時稼働させたい」と要請されたことを明かした。個人の行動履歴を握るスマホはエージェントAIの主戦場だが、現行チップやメモリー価格の壁は厚い。中国では先行してAIスマホが登場する一方、米OpenAIも独自端末の開発を急ぐ。米Appleと米Googleが築いた「OS支配」の構図が根底から揺らぎ始めている。

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先行する中国勢とアプリの壁

 AI企業によるスマホづくりは中国が先行している。ByteDanceとNubiaは2025年12月、初代のDoubaoスマホを約3万台限定の試験機として売り出し、即座に完売させた。9月16日には2代目の「NaviX Ultra」を発売した。価格は補助金適用後で5499元(約820ドル)からとなっている。

 中国のAIスタートアップであるStepFun(ステップファン)も7月、自社ハードブランド「STEPX」の第1弾「STEPX Neo」を披露した。エージェント向けに独自のOSを用意し、端末内で動く自社モデルも搭載する。価格や発売時期、主要な仕様は明らかにしていない。

 なぜAI企業はスマホにこだわるのか。アモン氏によると、エージェントが本人に代わって自律的に動くには、予定や連絡先、位置情報、行動履歴といった極めてプライベートな情報が欠かせず、それらは全てスマホの中に蓄積されているからだという。

 ところが、既存のスマホOSもアプリの多くも他社が握っている。香港に拠点を置くTF International Securities(天風国際証券)のアナリストであるミンチー・クオ(Ming-Chi Kuo)氏は、OSとハードウェアの両方を押さえなければ、包括的なエージェントサービスを提供することはできないと分析する。

 実際、中国ではAI企業が大きな障壁にぶつかった。初代Doubaoスマホは、エージェントがアプリを操作しようとした際、WeChat(ウィーチャット)やAlipay(アリペイ)などプラットフォーマー側の制限を受けた。2代目の発売時点でも、エージェントからの操作を受け付ける窓口を開いた外部アプリはわずか3つにとどまる。加えて、中国の大手スマホメーカーはそろって自社の大規模言語モデル(LLM)を持つ。AI専業企業は、自らスマホメーカーにならざるをえない状況へ追い込まれているのだ。

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AI企業によるスマホづくりは中国が先行している

米OpenAIの独自スマホ開発

 一方、OpenAIもスマホに代わるAI時代の新デバイスを開発中とされるが、その具体的な形状や発売時期はベールに包まれている。

 クオ氏は5月、OpenAIがAIエージェントスマホの開発を急いでおり、早ければ2027年前半に量産に入ると指摘した。2027年末に見込む株式上場に向けた材料づくりの側面もあるとみる。チップは半導体設計大手の台湾MediaTek(メディアテック)が単独で供給する見通しで、2027〜2028年の出荷台数は合計約3000万台に達する可能性があるという。

 形状が一般的なスマホになるのかは不明だが、Appleは7月、OpenAIがハード開発のために営業秘密を盗んだとして提訴。元Apple社員400人以上がOpenAIで働いていると主張しており、スマホに類する高機能デバイスを開発していることは確実視されている。

© エクサウィザーズ AI新聞

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