「社名は言えないが……」 米半導体クアルコムが明かす、AI大手“無茶振り”と「AIスマホ覇権争い」の裏側:AppleとGoogleの支配が終わる日(3/3 ページ)
米QualcommのCEOが、AI大手から2028年までに「1000億パラメーターのAIモデルをスマートフォンで常時稼働させたい」と要請されたことを明かした。個人の行動履歴を握るスマホはエージェントAIの主戦場だが、現行チップやメモリー価格の壁は厚い。中国では先行してAIスマホが登場する一方、米OpenAIも独自端末の開発を急ぐ。米Appleと米Googleが築いた「OS支配」の構図が根底から揺らぎ始めている。
iOSとAndroid 2強のOS、その支配が終わる日
これまでのモバイル時代は、iOSとAndroidというスマホOSを握るAppleとGoogleが市場で圧倒的な支配力を持ってきた。
しかし今、パーソナルAIエージェントという新時代の幕が開こうとしている。そして既存のスマホは、巨大なAIモデルを常時稼働させる前提では作られていない。「それならば、全く新しい前提でデバイスを開発しよう」とAI巨頭たちが考えるのは、極めて自然な帰結といえる。
そのデバイスが既存のスマホの姿をとるのか、まったく新しい形状になるのか、あるいはスマホと連携する周辺機器になるのかはまだ見通せない。だが、1つ確かなのは、スマホOSを牛耳る者が業界を支配してきた構図が、今まさに根底から揺らぎ始めているということだ。
本記事は、エクサウィザーズが運営するAI新聞内の記事「AI大手がスマホ参入検討か Qualcommに『1000億パラメーター常時稼働』要請」(2026年10月11日掲載)を、ITmedia ビジネスオンライン編集部で一部編集の上、転載したものです。
著者プロフィール
湯川鶴章
AIスタートアップのエクサウィザーズ AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。17年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(15年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(07年)、『ネットは新聞を殺すのか』(03年)などがある。
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