「オールジャパンで」「世界で戦う」 海運・造船“競合”が異例の協業 トップの熱い意気込み【社長コメントまとめ】:日本郵船、川崎汽船、今治造船、新来島どっくなど7社がタッグ(2/3 ページ)
日本郵船や今治造船など海運・造船・エネルギー大手7社が「アンモニア燃料船」の建造で手を組んだ。中国・韓国が勢いづく造船業界で、どう戦うのか。各社トップの発言を紹介する。
新来島どっく 森社長「切磋琢磨する関係だが、共創を選んだ」
建造する4隻の基本設計を手掛けるのが、新来島どっくだ。完成した船舶は、アンモニア燃料で動く国内初の大型自動車専用船になるという。同社の森克司氏(社長)は、プロジェクトの舞台裏を明かした。
本プロジェクトには「新しい燃料を使う船を造る」というだけでなく、もう一つの大きな特徴がある。
それは、私たち新来島どっくと、今治造船、日本シップヤードという、日本国内で大型自動車専用船を建造している造船会社の全員が協力して、同じ船を共に造るということだ。
今治造船、日本シップヤードとは、普段は世界市場で切磋琢磨する関係。しかし、今回「この船を形にする」という共通の目標に対しては、力を合わせる「共創」の道を選んだ。なぜなら、本プロジェクトは市場シェアの争いではなく、2030年までに次世代燃料自動車専用船を4隻建造し、海運の2050年温室効果ガスネットゼロの実現を後押しする取り組みだからだ。
そこには、1社のみでは解決することが難しい設計面や建造面の課題がある。また脱炭素、新燃料、国際協調などは1社のみで解決できるものではない。それに対して、私たちには異なる強みがある。それぞれの造船所がその個性、強みを生かして協力することで、1社単独では成し得ない可能性に挑戦できると考えている。それが、今回私たちが選ぶ共創だ。
本プロジェクトはすでに動き始めている。先日、船会社を含む約50人が一堂に会し、1週間にわたり本船の仕様を協議した。最後には自然と拍手が起こったと聞いている。そこに、会社の壁を越えた一体感と確かな手応えを感じている。
私たちは、これからもそれぞれの技術力を磨いていく。互いに切磋琢磨を続けるだろう。しかし、共通の課題を解決するために、共に創るという選択肢があることも示したい。本プロジェクトはその第一歩だと考えている。
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