カスハラ対策、企業の約3割が「何もしていない」 法改正で義務化も対応に差、背景は?(1/2 ページ)
改正労働施策総合推進法の施行により、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策が全事業主に義務付けられた。しかし、帝国データバンクの調査では、約3割の企業が「特に取り組んでいない」と回答した。
改正労働施策総合推進法が施行され、10月1日からカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策が全事業主の法的義務となった。一方、帝国データバンクの調査によると、カスハラ対策について「特に取り組んでいない」と答えた企業は29.7%に上った。
カスハラ対策をしていない企業は約3割、その背景は?
対策を実施していない企業からは「どのように対応すべきか分からない」「当社はBtoBの取引が中心であり、カスハラに該当する事象はほとんど発生していない。そのため、現時点では特別な対策や規定の整備は行っていない」といった声が寄せられた。
一方で予定も含め、何らかの対策に「取り組んでいる」とした企業は68.9%だった。
具体的な取り組み内容は「従業員への企業方針・対応ルールの周知」が最も多く37.8%に達した。以降「カスハラを容認しない企業方針の策定」(28.6%)、「相談・通報窓口の設置」(27.2%)が続いた。「相談者の秘密保持・不利益防止」と「事実関係の確認体制・手順の整備」はいずれも18.0%だった。
一方で「再発防止策の実施」(8.1%)、「顧客・取引先への方針の周知」(6.8%)、「カスハラ対応部署・担当者の設置」(6.5%)といった取り組みはいずれも1割未満だった。
規模別にみると、大企業では「取り組みあり」の割合が82.6%に上った。中小企業では66.5%にとどまり、帝国データバンクは「とりわけ『中小企業』に対しては、具体的な対応方法や義務化される措置内容に関する情報提供、体制整備に向けた支援の必要性がうかがえる」と指摘した。
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