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人任せのDX→アプリ開発で「年間2億円超」削減見込み 関西電力送配電はどうやって社長・役員を“本気にさせた”のか(2/3 ページ)

DXが進まない根本原因は「本気で変える意志」の欠如にあった――。関西電力送配電はいかにして経営陣を巻き込み、全社を本気にさせたのか。組織変革の実践プロセスを追う。

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9000人が受検 データに基づく人材育成

 同社はDXを、業務のデジタル化にとどまらず、デジタル技術やデータによって業務の在り方を変え、安全性や正確性、迅速性を高める取り組みと位置付ける。その実現に向け、DX戦略を「ケイパビリティ」「フレームワーク」「変革アプローチ」の3要素で整理した。

 なかでも基盤となるケイパビリティは、文化、人材、環境の3つで構成する。変革に挑戦する文化、自ら変革を進められる人材、それを支えるデータやシステム環境を整え、継続的に変革を生み出せる組織を目指す。

 人材育成の出発点となったのが、2024年度に実施したDXアセスメントだ。DXを推進するにあたり、自社の現状を客観的に評価・可視化するための取り組みで、全役員・全従業員約9000人が受検した。以降も毎年、同規模で実施している。

 「『何となくDXが苦手そう』といった感覚ではなく、データに基づいて人材育成を考えたかった」

 アセスメントで一人一人の強みや課題を見える化し、学習につなげるとともに、経営層や部門トップにも育成への責任を持たせる仕組みとしている。ブートキャンプに参加した経営層・部長の約半数が、1年以内に新たなIT資格を取得したことも変化の一つだという。

 また、外部の技術や知見を活用しながら、高度専門人材の育成や内製化にも取り組む。

 「何が課題か、何を開発すべきかといった判断まで外部に委ねてしまえば、社内に変革する力は残らないからだ」と高橋氏は話す。

 ほかにも、経営層がDXの障壁を議論する「経営アジェンダ検討会」を月1〜2回、各部門の取り組みを共有する「DX推進会議」を月1回開催。現場の努力だけでは解決できない部門横断の課題や既存ルールの変更について、経営が判断する仕組みを整えている。

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