公開直前「トランスフォーマー」監督が会見+D Style News

» 2007年07月25日 15時16分 公開
[本山由樹子,ITmedia]

 戦闘機、ヘリコプター、車、携帯電話、CDプレイヤーなど、あらゆるテクノロジー機器に姿を変えられる謎の金属生命体が地球へとやって来た。彼らの目的は一体何なのか!?

 米国での興行収入が3億ドル突破目前、世界中で大ヒットしているSFアクション大作「トランスフォーマー」。8月4日の日本公開をひかえ、監督・製作総指揮のマイケル・ベイと、米陸軍大尉レノックスを演じたジョシュ・デュアメルが来日、7月23日に都内で記者会見を行った。

photo
photo

 まず、マイケル・ベイ監督が「トランスフォーマーのルーツは日本。素晴らしい題材を与えてくれた日本にありがとうと言いたい」と挨拶。スティーブン・スピルバーグ(製作総指揮)から初めて企画を聞いたときは「こんなバカなトイムービー、やるか」と内心思ったらしいが、「ハズブロー社(アメリカ大手玩具メーカー)に行ったら、日本版のアニメのスチール写真がたくさんあってね。僕は日本のアニメが大好きだから、それを見ているうちに気が変わったんだ。もしかしたら、スーパーヒーロー映画が撮れるんじゃないかってね」と監督を引き受ける経緯を語ってくれた。

 もともと「トランスフォーマー」の大ファンだったというジョシュは、アニメ版のイラストがプリントされた真っ赤なTシャツ(もちろん自前)を着て登場。「東京に来るのが夢でした。それがこういう形で実現して嬉しい。ものすごく楽しんで撮影できたので、その興奮が日本のお客さんにも伝わればいいなと思う」。ちなみにジョシュが映画の中で好きなキャラはオートボットのアイアンハイド。武術の達人であることと、動きがクールだからだそう。

 映画の出演が決まったとき、“嬉しいことがあったときはサーフィンをしろ”という友人のアドバイスに従って、机の上に飛び乗ってサーファースタイルをとったというジョシュ。撮影前にマイケルから「僕は出演者に苦労させるタイプの監督だから、しっかり準備をしておけ」と脅された(!?)らしい。「実際に海兵隊で訓練もしたし、しっかりトレーニングをしたつもりだけど、監督には足りなかったみたい(笑)。でも、こういう映画はどれだけ準備するといっても、やりようがないよね」と語ると、マイケルはすかさず「うーん、確かにジョシュは準備が足りなかったし、あまり良くなかったね。でもいい監督がついていたから良く見えるよ(笑)」とキツいジョークを一発。「もちろん冗談だよ。彼は本当にハンサムで主役をはれる役者」と大物監督はフォローも忘れない。

photo

 完成品を見たジョシュは「やられた! と思った。子供の頃、『ジュラシック・パーク』を見たとき、恐竜は本当にいるんだって信じたけど、それぐらいの衝撃だよ。車がロボットにトランスフォームするのが当たり前に感じられるんだ。自分が出演しているのなんか忘れて夢中になったよ。アクションシーンはもちろんユーモアの部分も楽しめる。こんなスゴイ映画の一部になれたことを誇りに思うよ。ダメな作品になりかねないリスキーな企画が、マイケルのおかげで素晴らしいものになった」と監督への賛辞を惜しまない。

 日本での興行について、マイケルは「公開前に興行のことを話すのはバッド・ラックだからあまり言いたくないけど、お守りをつけているんだよ(と言いながら左手首に巻いたヒモをアピール)。世界中で7億ドルくらいはいきそうな勢い。1億5000万ドルという製作コストからしても素晴らしい成績だよ。日本は北米に続いて第2のマーケットだから楽しみだね。期待しているよ」。

 気になる続編については「ここまでヒットすると思わなかったから、続編の話はちょうど始まったところなんだ。次の撮影は日本、それも富士山の上で(笑)」。マイケルは終始(ブラックな)ジョークを飛ばし、場内は笑い声が絶えなかった。

 サマームービー、後半戦の目玉となる「トランスフォーマー」は8月4日より日劇1ほか全国にて公開。

筆者プロフィール

本山由樹子

ビデオ業界誌の編集を経て、現在はフリーランスのエディター&ライターとして、のんべんだらりと奮闘中。アクションからラブコメ、ホラーにゲテモノまで、好き嫌いは特にナシ。映画・DVDベッタリの毎日なので、運動不足が悩みの種。と言いつつ、お酒も甘いものも止められない……。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.