中国に超精度の“時刻”を――カシオ、上海で電波時計「オシアナス」発表会+D Style News(1/2 ページ)

» 2007年08月09日 02時30分 公開
[西坂真人,ITmedia]
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 カシオ計算機は8月8日、中国の標準電波に対応した電波時計の第1弾製品として、同社腕時計の最上位ブランド「OCEANUS(オシアナス)」の新製品「OCW-611/610」シリーズ5モデルを中国・上海で発表した。9月上旬から北京や上海など大都市を中心に販売を開始する。価格は5990元(約9万4000円)〜7490元(約11万7000円)。

photophoto OCEANUS(オシアナス)新製品「OCW-611/610」シリーズ
photophotophoto 日本メーカー初の電波時計「OCEANUS(オシアナス)」の発表会が行われた「上海音楽庁」(左)。欧州建築様式が美しいこの建物は、1930年に映画館として建設され、1950年代からは音楽ホールとして上海市民に親しまれているほか、最近ではさまざまな発表会にも使われているという。日が沈んでからは、レーザー光線で「OCEANUS」や「CASIO」の文字をライティングする演出も(中央)。また、上海音楽庁の前にはカシオ G-SHOCKの歴代モデルを集めた特設ブースも出現(右)

 中国では、河南省商丘市に新しく設置された電波塔から、標準時刻情報をのせた標準電波の送信が今年7月から開始。標準電波は半径1500キロメートルで受信できるため中国の主要都市をカバーでき、中国のほぼ全エリアで電波時計の利用が可能となった。今回の新製品は「中国の標準電波に対応した日本メーカー初の電波時計」(同社)となるわけだ。

photo 標準電波は半径1500キロメートルで受信可能。中国の主要都市をカバーする

photo 深瀬治則氏(カシオ計算機執行役員およびカシオ(上海)貿易有限公司/カシオ(広州)商貿有限公司 董事長)

 カシオ計算機執行役員でカシオ(上海)貿易有限公司およびカシオ(広州)商貿有限公司の董事長(会長)である深瀬治則氏は、発表会の壇上で「電子楽器『カシオトーン』から始まり、鉄腕アトムなど日本アニメや上海家族歌合戦といった人気テレビ番組の提供、広州での製販一体の合弁会社設立、そしてこのたび時計の販売会社を設立と、中国でのマーケティングを地道に進めながら販売体制を整えてきた。今回、この中国でオシアナスを発表できるのはこのうえない喜び。カシオ計算機は年間250万台の電波時計を販売している。これから世界の腕時計はすべて電波にかわるといわれている。ファッション性と機能性にすぐれたオシアナスを、ぜひ手にとってもらいたい」と挨拶した。

 新製品「OCW-611/610」シリーズは、日本で既発売のフルメタルタイプ電波ソーラーウォッチ“オシアナス”「OCW-600」シリーズをベースにしたもの。標準電波による時刻修正機能に加えて、蛍光灯などのわずかな光でも動作できるソーラー駆動システム「タフソーラー」機能を搭載している。

 メカニカルな美しさを持つデザイン性の高いクロノグラフタイプを採用。5つのモーターで駆動する多針・薄型モジュール(厚さ4.5ミリ)で、合計7つの針を動かして、海外時刻やクロノグラフ計測、アラーム設定など、さまざまな機能を実現する。

 デザイン面では、ガラス外周にメタル感のあるブルーやブラックのカラーをあしらい、深みのある輝きで上質感を演出。また、傷つきにくいサファイアガラスを採用したほか、耐摩耗性に優れた表面処理を純チタンに施すなど、細部にわたってこだわりの仕様に作りこまれている。

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