“観音開き6ドア”――VW、次世代スモールカー「space up!」を世界初披露+D Style News 東京モーターショー

» 2007年10月24日 11時00分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 フォルクスワーゲンは10月24日、東京モーターショーで新コンセプトカー「space up!」のワールドプレミア(世界初披露)を行った。

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 今年9月にドイツ・フランクフルトショーでお披露目した「up!」に続く、“new small family”思想に基づくコンセプトカーの第2弾。「気候変動や燃料資源の枯渇といった日々増大する懸念を踏まえた、人々のこれからの“Mobility”へのニーズに対する回答であり、オリジナルビートルを開発したフォルクスワーゲンならではの新提案」(同社)。

 up!と同じく、かつて同社の往年のスモールカー代名詞「ビートル」の心臓部・フラット4と同じレイアウトとなる「リアエンジンレイアウト」を採用。外観もup!とよく似たシルエットとなっており、リアにエンジンを配置したことでフロントノーズが短くリアがグラマラスな独特のシルエットを作り出している。搭載されるエンジンの種類はガソリン、ディーゼル、エレクトリックの3種類。

 2ドアのup!に対して、今回のspace up!は観音開きの4ドアスタイルを採用。その分、up!よりも全長で230ミリ、高さも40ミリ増えてはいるものの、3680(全長)×1630(全幅)×1540(高さ)ミリというボディサイズは十分に小さい。

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 リアにも観音開きのテールドアを採用しており、実質“6ドア”というべきユーザビリティを確保。このテールドアを開けると220〜1005リットルのカーゴスペースがあらわれる。

 運転席横にタッチスクリーンを設置。3Dグラフィックスと近接センサーを使ったこの近未来的な操作パネルを介して、ドライバーはクルマのさまざまな機能操作が可能になる。

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 完全4シーターのインテリアは、座席の素材に乗員の体格に合わせて形状が変化するエアフローフォーム材を採用。運転席をのぞくすべてのシートは折りたたみ&取り外し可能。リアのベンチシートには2座の一体型チャイルドシートを内蔵し、座面をひっくり返して2つのショルダーサポートを引き出すだけで使用できる。

photo フォルクスワーゲングループ会長のマルティン ヴィンターコルン氏

 「コンセプトテーマは“スペース”。中は大きく広く、外はできるだけじゃまにならないようにコンパクトにし、簡単に乗り降りできるデザインにした。タッチスクリーンによってすべてのコントロールができる。リアエンジン採用など、昔のビートルのシンプルさを思い出させるが、過去に着想を得たそのデザインは、まぎれもなくフォルクスワーゲンのもの」(フォルクスワーゲングループ会長のマルティン ヴィンターコルン氏)

 そのほか東京モーターショーの同社ブースでは、コンパクトSUV「Tiguan」(ティグアン)や、V6 3.6リッターFSIエンジンを搭載したエボリューションモデル「Passat Variant(パサート バリアント)R36」が日本初公開された。


photophoto コンパクトSUV「Tiguan」(左)、V6 3.6リッターFSIエンジン搭載「Passat Variant」(右)

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