世界最大の時計フェア「バーゼルワールド」+D Style特集 バーゼルワールド2008(2/3 ページ)

» 2008年04月25日 10時00分 公開
[ITmedia]
  • スイスに世界各国の人々が集合
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  • コンプリケーション&ラグジュアリー時計
バーゼルワールドをとことん楽しむ
ディスプレイ鑑賞のススメ
「ブライトリング」のディスプレイ

 バーゼルワールドの会場内を歩きまわる人々の目を楽しませてくれるのは何も時計だけではない。入口で、毎日最新のバーゼル速報新聞を配ってくれるキレイなお姉さん(写真なくてスミマセン)、各時計ブランドがそのセンスを競うように設計したブースデザインやディスプレイ。写真のディスプレイは、ブライトリングのブース外観風景。水槽の中で泳ぎまわる魚が不思議&キレイ。会場内をせわしく足きまわる人々も、ここの前では思わず足を止めて見入ってしまう、癒し効果抜群のディスプレイだ。

ブライトリングのブース外観風景
「noon copenhagen」のディスプレイ

 このブランドは2007年に誕生したばかりの時計ブランド。デンマークを代表するプロダクトデザイナーのHenrik Sorigは、Bang&Olufsenのデザインも手がけた人物。3つのディスクを組み合わせた時計デザインは、万華鏡のように表情を変える文字盤による時刻表示システムを取り入れている。ズラリ並んだ小窓の中にディスプレイされた時計は縦横アトランダムにライトアップが繰り返され、ユニークなデザインと鮮やかなカラーリングの時計と同じく 見ているだけで楽しいディスプレイだった。

小窓の中にディスプレイされた時計
「ALESSI WATCHES」のディスプレイ

 ポップで楽しくなるようなデザインと鮮やかなカラーリングで人気の「ALESSI WATCHES」は、サラダボールやフルーツ皿に盛られてディスプレイされていた。時計のキャラクター同様、カジュアルで楽しい雰囲気が伝わってくる。

サラダボールやフルーツ皿に盛られてディスプレイされている「ALESSI WATCHES」
街で見かける“働く時計たち”

 バーゼルワールド会場に行く途中、駅やトラムの車窓から見かけるさまざまな時計。この“ウォッチ・ウォッチング”もまた楽しいひととき。スイスの町並みは日本のように建物の高さや色がバラバラではなく、街並みと建物が気持ちよく調和している。そのおかげで急いでいる時でも自分の時計で時刻を見るのではなく、街中の時計を見る余裕が生まれてくる。風景に情緒的なものが潜んでいるせいなのかもしれない、と勝手に思い込んだりしている。ところで右の写真にある「BASEL SBB」はバーゼルスイス国鉄駅を意味する表記。スイス国内はもとより近隣諸国にも乗り入れている列車が頻繁に発着する。駅構内には視認性に優れ精度の高いクロックが列車の運行を見守っている。

バーゼルスイス国鉄駅

 このクロックは1940年代、スイス国鉄のエンジニアであると同時にデザイナーでもあるハンス・フィルフィカーにより生まれたデザイン。1986年にはモンディーン社がこのクロックをもとにスイス国鉄オフィシャル鉄道ウォッチを誕生させた。シンプルで見やすい文字盤と、丸くて赤い秒針が受け継がれている。

(左)モンディーンのトラベルアラーム (右)ハンス・フィルフィカー
(左)ルツェルン駅前広場のゲート (右)街の教会に備わる時計
カジュアルウォッチの逆襲”

 最近の時計トレンドのひとつの傾向として、「少ロット、高価格、複雑機構搭載」がある。つまり限定5本、価格は8000万円、トゥールビヨンや永久カレンダーなどひとつだけでも十分凄いと複雑機能を4つも5つも複数搭載する時計が注目を集めている、という事実。確かに素晴らしいが、あまりに値段が高すぎて、誰もがおいそれと手が出るシロモノではない。そこでにわかに注目が集まっているのがカジュアルウォッチ。一般サラリーマンがローンを組まずとも手に入れられる財布に優しいプライス設定。しかも一昔前の安かろう悪かろう時計ではなく、しっかりマーケティングリサーチされた商品開発と驚くべき高さのクオリティも備えている。「時計は機械式でなければならない」という発想を脱ぎ捨てれば、時計選びの選択肢は格段に広がる。しかも高性能クォーツムーブメント搭載のおかげで、使える機能は同価格帯のメカニカルウォッチと比較しても格段に充実している。ユーザーの財布がたとえ実力不足でも、時計に備わる実力は申し分ないモデルが手に入る。

「ゲス・コレクション」の最新モデル

 こちらは「ゲス・コレクション」の最新モデル。ファッション業界のトレンドセッターたちに大人気のコンビモデルだ。ベゼルにはエッジの効いたカッティング、ブレス中央部分は機械彫り模様を打刻するなど存在感も十分効いている。

カシオ「MRG8000-RG」

 数年ぶりにバーゼルワールド出展となったカシオは「MRG8000-RG」という出展記念モデルを発表。18金ピンクゴールド製リングや、職人が手仕事で締めるマイナスビスを採用している。世界限定100本の究極G-SHOCK。

タイメックスブランドのTXコレクション新作モデル

 タイメックスブランドからリリースされるTXコレクションの新作モデルは「リニアクロノグラフ」。円運動でも、レトログラード運針でもない、針が上下運動する世界初のリニア機構を搭載している。精悍なブラックケースと鮮やかなオレンジカラーのストラップの組み合わせがスポーティー。

取材・文/+D Style編集部



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