フェラーリ公認の高級一体型オーディオ「F80」を聴いてきた+D Style News

» 2008年09月22日 18時56分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 パイオニアマーケティングは9月22日、イギリスのオーディオ機器メーカー・メリディアンオーディオ(以下メリディアン)の高級一体型オーディオシステム「F80(エフエイティ)」の国内販売を発表した。10月中旬から販売を開始し、価格は38万8500円。

photophotophoto 高級一体型オーディオシステム「F80」(写真のiPodクレードルは別売り)。イギリス国内でハンドメイド生産される。カラーはフェラーリレッド、フェラーリイエロー、フェラーリホワイト、ブラック、シルバーの5色。中央にはフェラーリ伝統の“跳ね馬”エンブレムがあしらわれている
photo i80

 イタリアの自動車メーカー・フェラーリとコラボレーションした、メリディアンの創業30周年記念モデル。一体型オーディオとしては高価な価格に驚くが、フェラーリとの協業で実現した特殊なキャビネット素材や、コンパクトなボディに搭載された80ワットの高出力アンプ、メリディアンが誇るデジタル信号処理技術(DSP)の採用など、こだわりのデザインと音質が詰め込まれている。CD、AM/FMラジオの再生に加え、外部入出力端子を搭載、テレビと接続することでDVDの再生も可能。また11月下旬には専用のiPod接続用クレードル「i80(アイエイティ)」の発売も予定されており(価格未定)、iPodオーディオシステムのハイエンド機としても訴求していく構えだ。


photo ボブ・スチュアート氏

 408(幅)×230(高さ)×185(奥行き)ミリのコンパクトなボディーは半月型のアーチを描き、底面もオーバル型にデザインされるなど曲線的で軽快なフォルムを持つが、製品を持ってみると思いがけず重い。本体重量6.5キロを構成する大きな部品のひとつは、フェラーリがF1で培ったコンポジット素材を利用したキャビネットだ。「重く、硬く、共振しない、良い音を出すために理想的な素材」(メリディアンオーディオリミテッド チェアマン ボブ・スチュアート氏)


photophoto 共振を抑えるコンポジット素材のキャビネット(左)。回路類は本体下部にまとめられている(右)
photo コンパクトなボディーからは想像できない、広がりのある音を奏でるF80。楽器それぞれの音が際立ったクリアな印象を受けた。部屋の天井に大型スピーカーが設置されていたのだが、“そちらから音が出ているのでは?”と感じさせるほどの迫力あるサウンドだった

 フロントにステレオスピーカー、リアにサブウーファーを備え、コンパクトな一体型オーディオとしては異例の80ワットという高出力アンプで迫力ある音を実現した。「同種の製品の多くは5〜6ワットの出力だが、音の明晰(めいせき)さを実現するには、これだけの出力が必要」(スチュアート氏)。また、メリディアンがハイエンド機で培ってきたDSP技術を投入し、広がりや奥行きのある音を表現。“フロア置き”や“コーナー置き”など、部屋の設置場所に合わせて音の設定を変更することもできる。

 そのほか、ラジオチューナーの音質にもこだわり高品位の回路を採用、内蔵アンテナのほか2種類の外部アンテナも付属する。本体上部のディスプレイには有機ELを採用。付属のリモコンに加え、シンプルに構成された本体ボタンでオーディオ操作ができる。

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