続・初ボーナスで買いたい腕時計――5年後の自分に似合う時計を考える菅野たけしのウォッチWatch(3/4 ページ)

» 2009年05月11日 16時00分 公開
[菅野たけし,ITmedia]
photo 左が「ポントス・オートマティック」右が「ポントス・デイデイト」

モーリス・ラクロア「ポントス・オートマティック」「ポントス・デイデイト」

センターに長針、短針、秒針の3本が設置されている、この2つは「センターセコンド」あるいは「中3針」と呼ばれるタイプだ。6時位置にデイト(日付)表示を備えるが、右のモデルは12時位置の下にデイ(曜日)表示を、しかもフルスペルで表示している。写真では“MONDAY”と英語表示になっているが、仏語・独語・スペイン語などの各国語を用意している時計もある。どちらのモデルもラグ(ケースと革ベルトを取り付ける部分)に段差を設けるなど、立体的なケース仕上げが施されている。

ステンレススチール、自動巻、5気圧防水、品番/価格:PT6148-SS001-130/21万円(左)、PT6158-SS001-13E/22万0500円(右)、ケースサイズ:40mm径、問い合わせ先:DKSHジャパン TEL:03-5441-4515


美しい曲線のステップド・ラグ(段差付ラグ、左)。リューズの周囲に彫り込まれた連続模様。細部のディテールや仕上げも凝っている(中)。立体的な仕上げのインデックスとブランドロゴ。曜日はフルスペルで表示される(右)

アンティークウォッチという選択肢

 現行モデルもいいけれど、何十年の時を経たアンティークウォッチを、5年後も満足できる時計として選ぶのも面白い。クルマと同じように、オーバーホールという分解掃除と注油、調整を3〜4年に1度行えば、何十年も動き続けるのが機械式時計の良さ。そのあたりに魅せられて筆者は古い時計をコレクションしているが、こうした時計は間違いなく持ち主のワタシよりも長生きする(合掌)。

 50年以上も前に作られた時計が実用に耐え、日常使いがOKで、しかも時代を経たものだけに許される風格を備えている――そのことが、現代の我々にはむしろ新鮮で、格好いいと思えるのだ。

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オメガ「シーマスター」 1940年代製

ハーフローター(半回転式)と呼ばれる初期の自動巻ムーブメントを搭載する。曲面を描く文字盤と、それを保護するボッコリ膨らんだ風防はプラスチック製。33mmのケースサイズは、当時のメンズモデルの平均的な大きさ。立体的な仕上げのクサビ型インデックスがセットされ、黒い文字盤に、赤い秒針がアクセントとして効いている。現代も十分通用するフェイスデザインだ。

ステンレススチールで、自動巻。ちなみにこの時計は私物。時間をかけて探せば、10万円以内での入手は十分可能なはずだ。

かなり高さもあるドーム状のアクリルプラスチック製風防。現代の時計のようなスマートさはないけれど、“味”のあるフォルムだ(左)。Ω(オメガ)のロゴマークやインデックスは1つずつ文字盤に埋め込まれている。「植字」といい、手間とコストのかかる手法だ(右)

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