「音」がインテリアになる「ACCO*」を体感する

» 2009年05月28日 19時42分 公開
[ITmedia]

 パイオニアが先日発表した「ACCO*」は、住宅設備機器市場をターゲットにした“住宅向け”のオーディオブランド。2009年末からの製品販売が予定されており、第1弾として壁面埋め込み型アンプ「A-IW001」、埋め込み型スピーカー「S-ICH125」「S-ICH200」「S-ICH200D」が投入される。

 各製品のプロトタイプが展示されている、新宿パークタワー リビングデザインセンターOZONE 7階に設けられた「Pioneer Built-in Audio Gallery Supported by OZONE」へと足を運んだ。

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 同社はAVアンプ「SC-LX90」やBDプレーヤー「BDP-LX91」など、高画質・高音質を誇る製品も多く投入しているが、新ブランド製品の目的はこれらのような忠実な原音再生ではない。「音もインテリア」(同社)という言葉から連想できるよう、「音を用いた住まいの演出」が主目的に置かれている。

 アンプ/スピーカーのいずれをも埋め込み式とすることで設置スペース減やインテリアとの融合を図り、あくまでも室内の雰囲気を壊さず、ファブリックを追加するかのよう、音をインテリアの1つとして追加する。

 iPod/インターネットラジオを主なミュージックソースとする埋め込み型アンプ「A-IW001」はJIS 4連スイッチボックスもしくは5個用深形スイッチボックスに適合し、キッチンなどの給湯器操作機のよう、配線を壁面へ収納できる。側面にセットされたSDメモリーカードには約50種類の環境音があらかじめ収録されており、iPodなどの音源をミキシングして出力可能だ。

photophoto 「A-IW001」 iPodならびにインターネットラジオを主な音源とするが、基盤側に設けられている入力端子を用いればテレビの音を音源とすることもできる。前面下部には外部入力端子も備える

 3種類用意された埋め込み型スピーカーは、建物の構造体へ不要な振動を与えにくい構造となっているほか、背面にはカバーが設けられ音漏れの低減も図られている。S-ICH125は穴開けサイズ125ミリ、S-ICH200と200Dは同200ミリで、いずれも取り付け奥行きは90ミリ。S-ICH200Dは防滴加工が施されているほか、2つのドライバユニットを内蔵しており、ステレオ再生が行える。

photophoto 埋め込み型スピーカー「S-ICH125」「S-ICH200」「S-ICH200D」

 ACCO*は基本的に住宅の新築/リフォーム時などにあわせて導入されることを想定されている。そのため、展示会場の「Pioneer Built-in Audio Gallery Supported by OZONE」では、キッチンやダイニングなど再現、ACCO*を住まいの中へ組み込んだときに、どのような“音による演出”が行われるかを体感できる。

 上部にスピーカー(S-ICH125)の設置された、ダイニングに近づいてみたが、上方から降り注ぐ音は、広がるように感じられ、心地よい。確かに音楽としての存在感はあるが、過度に主張しておらず、自然なBGMとして聞くことができた。なお、製品の価格は未定だが、スピーカーとアンプをそれぞれ単体で利用することもでき、S-ICH200については「AVアンプを別途用意した、5.1chでの運用にも適するパフォーマンスを持つ」(同社)という。ただ、ACCO*は「住宅設備機器」であり、その設置については電気工事士の免許が必要だ。

 「Pioneer Built-in Audio Gallery Supported by OZONE」の開設期間は12月22日まで、時間は10時30分から19時まで。休日を除く水曜日は休館となっている。

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