ケータイみたいに充電できるクルマって? 三菱「i MiEV」でエコライフ提案!:+D Style モテるクルマの選び方(2/2 ページ)
2009年の市販化を目指しているという、三菱の電気自動車「i MiEV」に試乗しました! “エコで静か”なだけじゃなく、乗り心地や加速にも驚かされるこのクルマ――興奮の試乗リポートを交えつつ、電気自動車の未来についても考えます。
そして、なんといっても特筆すべきはその走行費用の安さ。
ガソリンエンジンのiの燃費は10・15モードでリッターあたり19.2キロ。近所のガソリンスタンドでは今、レギュラーガソリンが約160円(2008年5月現在)でしたので、100キロを走行しようと思ったら約833円必要になります。
ところがi MiEV。
なんと1キロあたり1円!! 100キロ走って100円!! 安っっっ!!(深夜電力による充電の場合)。しかも、すでにCMの通り、家庭の100ボルトまたは200ボルトの電源から充電することも可能です。「ああ! ガソリン入れるの忘れた!」っていう“トホホ”が多い私でも、これなら思い立った時に充電することができて、すごーく便利。
充電時間は200ボルトで約7時間、100ボルトで約14時間ですが、開発中(とされていますが、ほぼ実用化されてましたよ!)の急速充電器なら、なんと小一時間でフル充電が可能とのこと。ケータイのフル充電より早いやん!
早い、安い、ウマい! なんて、どっかで聞いたフレーズ(チョイ古めでスミマセン)が浮かんでくるのも仕方がないくらい上出来じゃありませんか!
しかも走行中のCO2排出量はゼロ。
「そうか、電気自動車って完璧じゃん! 買った!」なんて思っちゃうかもしれませんが、ちょっと待った! 電気自動車にはいくつかの課題が残されています。
日本の電気供給環境ならば、i MiEVの温室効果ガス排出量は、発電時のCO2排出量を含めても同クラス車の3分の1程度で済みます。しかし、どこの国でも同じ結果がでるのではありません。発電時のCO2排出量は、発電所の種類や、施設の発電効率によってさまざまに変わってしまうからです。
とにかく「世界のクルマ全部が電気自動車になればいい!」ってだけの話ではないんですよね。風力発電など、クリーンエネルギーの普及に期待したいところです。
また、電気自動車の普及が進めば、現在のガソリンのように電気代が高騰しないとも限りませんし、今はお得な深夜電力の値上げも予想されます。もし電気がガソリンと変わらない値段になったら、生活が一変してしまうでしょう。
さらに、コンセントや急速充電器の設置、インフラの整備はさほど問題ではないにしても、自動販売機などの放置されたコンセントが多い日本においては、盗電なども今後の問題になりそうですよね。
ちなみに、これまで電気自動車の実用が難しいといわれていた原因の1つに、リチウムイオン電池の高価格が挙げられます。しかし、これは普及に従って低価格を目指せること。まだまだ課題はありますが、「電気自動車」という新しい選択肢をユーザーが手にする日は、そう遠くないでしょう。
今回お世話になった三菱自動車は、2009年の市販化を目指しています。ガソリンエンジンのiよりも高価になると予想されますが、すでに市販化に対しての問い合わせも入っているそうです。
問題が残されているとはいえ、日本で乗るにあたり、電気自動車は環境負荷の少ないクルマに間違いはありません。さらに電気自動車の未来は明るいものだと期待したいです。
それと、どんなにエコロジーでも退屈なクルマじゃユーザーは選ばない。そういった意味でも、ファンでエコなi MiEVはモテ車に認定だと思ったのでした。
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