GPSにフルHD、進化するデジタルカメラたち:2010 International CES(2/2 ページ)
International CES 2010の会場では、デジタルカメラの新製品も多く発表されている。ここではデジタルカメラの注目製品をピックアップする。
カシオもGPS内蔵デジカメを参考出品
カシオは、新製品として4つのデジカメを発表。“HIGH SPEED EXILIM”「EX-FH100」は、裏面照射型CMOSセンサーを搭載し、24ミリスタートの光学10倍ズームを搭載しながら薄型軽量化を実現したモデルだ。
“EXILIM”「EX-H15」「EX-Z2000」「EX-Z550」は、有効1410万画素CCDを搭載。画像処理エンジンとして「EXILIMエンジン5.0」を採用して、高速処理、低消費電力を実現したという。高速処理を生かした機能として、撮影時にリアルタイムで画像処理を行い、画像を油絵・水彩画・クレヨン画という3種類の絵画風の画像を撮影する機能を搭載している。
さらに、プレミアムオートという新機能も搭載している。これは、ピクセル単位で画像を解析し、それぞれのシーンに応じた補正を自動で適用するという機能で、例えば前景の人物、背景の夜景に対して、人物には美肌補正、背景には夜景用のホワイトバランスを適用するといった形で、従来のシーンモードなどでは対応しきれなかった補正を、カメラを向けるだけで自動で行ってくれる。
さらに、プロトタイプとして参考出品されていたのがGPS内蔵デジカメ。光学10倍ズーム搭載の“EXILIM”「EX-H10」をベースにしたもので、上部にGPSアンテナを内蔵し、GPS用のボタンが新設されていた。
ソニー「DSC-HX5V」と同様、GPSは常時測位を行っていて起動後すぐに測位結果をEXIFへ書き込めるほか、モーションセンサーも内蔵。このモーションセンサーを使うことで、GPSからの電波が届かない場所でも、最後の測位位置からの動きを検知して現在位置を推測することができるという。
地図データも保持しており、撮影位置をカメラ内で確認できるほか、1万カ所の撮影データを位置情報付きで内蔵しており、その位置からどのような写真が撮れるかというサンプルとして利用できる。
電波が入らない場所での位置情報取得に配慮した点や撮影サンプルを内蔵した点などが新しいが、現時点ではあくまで参考出品の位置づけで、製品化などは未定だという。
キヤノンからはSDXCカード対応デジカメ
米キヤノンから発表されたのは、PowerShot Aシリーズ4機種。基本的にはコストパフォーマンスの高い低価格モデルだが、新しい点として最新のSDカード規格「SDXC」に対応した点が挙げられる。
SDXCカード規格では最大2Tバイトまでの大容量が計画されており、さらなる高速化も図られている。現在、転送速度の表記に関しての検討がされており、これが決まった段階でSDXCカードが発売されるそうだ。検討自体は2月中にもまとまる見込みだという。
SDXCカードを利用するためにはカメラ側の対応が必要になるため、今回のキヤノンの発表はその先鞭(せんべん)をつけた形になる。コンパクトを含めた一般向けデジタルカメラはもちろん、高速・大容量が必要なプロ向け製品やビデオカメラなどにも今後広まっていくだろう。
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