ミドル世代の視点でみたGALAPAGOSホームモデル大人のためのGALAPAGOS講座(3/3 ページ)

» 2010年12月27日 18時30分 公開
[池田圭一,ITmedia]
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電源投入からシステム設定までを急ぎ足で

 GALAPAGOSの端末OSにはLinux(Androidのカスタム版)が採用されている。電源キーを押すと、SHARP、GALAPAGOSのロゴが表示され、続いてシステム起動を示すプログレスバーが表示される。初期の本棚画面が表示されるまでには約40秒を要した。

初期登録手続きについて

電源を入れてからの初期登録手続きについての詳細は「手元に届いた『GALAPAGOS』を開封した」を参照していただきたい。今回は、メーカー側で端末登録が完了したデモンストレーション機を試用してのレビューとなったが、デモ機の付属microSDカードにはストアからダウンロードした書籍・雑誌が入っていた。できるだけ初期状態に近づけるため未使用のmicroSDカードを挿入している。



最上部にはステータスアイコンや日時が表示される

 最上部には音量設定、無線LANの電波強度、バッテリー残量を示すアイコン、日付・曜日・日時が表示される。その下に「未読・おすすめ」「最近読んだ本」「お気に入り」「定期購読」の4つのタブがあり、最下段には「ブックシェルフ」「ストア」「ツール」「アプリケーション」のタブが並ぶ。

 GALAPAGOSを購入したユーザーが最初にすることといえば、下部タブの「ツール」から行う「各種設定」だろう。本製品のオンラインマニュアルもここに収録されている。なお、このオンラインマニュアルは、シャープが開発した電子書籍フォーマット「XMDF」を用いて製作されている。XMDFで作られたコンテンツの独特のタッチ操作に慣れるのにはうってつけのコンテンツだ。

 各種設定では、本体共通メニューの下にアカウント情報、通信、サウンド・表示、一般、セキリティ、システム管理の項目があり、書籍ビューアのメニューには書籍表示、書籍動作の設定項目がある。これはモバイルモデルと共通だ。文字が大きく視認性が高くてよいのだが、操作性は著しく悪い。せっかくの大画面表示で空きスペースも大きいのだから、1画面で済ませられるような処理にすべきだろう。

ツールメニューから各種設定を開いたところ。画面をタップして操作するのだが、メニュー階層は複雑で、選択ボタンなどのGUIにも統一性がない。いかにも“急いで用意しました”感が残っているのが残念だ。大幅な刷新を望みたい

 なお、ホームモデルの内部にはX・Y軸の加速度センサーが内蔵されており、自動回転を有効にしておけば、縦位置にしたときには縦表示、横位置にしたときには横表示に自動的に切り替わるが、最初の書棚画面やツール画面のメニューなどは常に縦位置で表示される。

テキストファイルを読み込ませて表示。内部の加速度センサーにより、45度ほど傾けると自動回転機能によって文字方向が変わる。この機能はオフにもできるので、寝転がって読むのもオーケーである

 筆者はいわゆる電子書籍リーダー端末に触れたのはこれが初めてだ。しかし、これまで数多くのハードウェアをレビューしてきた経験から言えば、GALAPAGOSホームモデルのハードウェアは、IT機器としてみるならギリギリの及第点といったところだ。コネクタやキー(ボタン)にしても、万人が心地よく使えるユニバーサルデザインの視点が欠けている。とはいうものの、これからの電子書籍市場を牽引する役目が課せられた一台である。その進化する姿を目の当たりにできるのなら、面白い製品なのかもしれない。次回は、筆者のようなミドル層が電子書籍端末に求める機能などを考えながら、このホームモデルをより掘り下げてみたい。

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