出版業界ニュースフラッシュ 2011年12月第5週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。市場の今後を考えるヒントが隠されているかも?

» 2011年12月31日 17時00分 公開
[新文化通信社]
新文化通信社

 出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。市場の今後を考えるヒントが隠されているかも?

ポプラ社、浅田真央選手の著書を責任販売で

 ポプラ社は、浅田真央選手初めての著書『大丈夫、きっと明日はできる』(本体1300円)を2月8日、責任販売で発売する。

 取次会社への出し正味は63%、取次会社から書店へは72%。返品は、書店から取次会社へ62%、取次会社からポプラ社へは53%での歩安入帳となる。注文は1月12日まで受け付ける。初版部数は10万部超になる見通し。同書は浅田選手のこれまでの変遷や逝去した母・匡子さんへの思いをつづったメッセージブック。

トーハン、電子書籍販売サイト開設へ

 トーハンは2012年2月中に、電子書籍販売サイト「Digital e-hon」をオープンする。同社は2009年4月に医療従事者向けの「Medical e-hon」を始動しているが、今回「Digital e-hon」に一本化、一般書を加えて拡大する。開設時の一般書のコンテンツ数は数千タイトル。2013年3月末までに3万点を目指す。

 オンライン書店「e-hon」の提携サイトと位置づけ、会員書店には販売手数料が支払われる。開始時はPC向けだが、スマートフォンなどにも対応させていくという。

被災地で開店2店、復興進む

 12月22日、岩手・大槌町で「一頁堂書店」(60坪)が、同24日、宮城・気仙沼市で「宮脇書店気仙沼店」(95坪)が開店した。一頁堂書店は木村薫店長が会社を辞めて、書店開業を決めた。宮脇書店は津波で被災、休業トラックでの移動販売から仮設テントでの営業を経て、9カ月ぶりに再開した。開店から行列ができ、大盛況となった。

PHP研究所、清水卓智取締役が新社長に

 PHP研究所は12月21日開催の定時株主総会並び取締役会で、清水卓智取締役が新社長に就任するトップ人事を決めた。社長兼会長の松下正幸氏は会長専任となった。

 このほか、代表取締役専務に永久寿夫氏と山崎至氏が、代表取締役常務に佐藤悌二郎氏がそれぞれ昇格。取締役に大津加弘明氏が、常任監査役に大西雅道氏が新任した。

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