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2004/05/26 16:56 更新


「すべてはSOAに移行する開発者の投資を保護するため」とBEAのディッゼンCTO

BEA eWorld 2004 San Franciscoで「Project QuickSilver」がベールを脱いだ。また、Project Beehiveのデモも行われ、ディッゼンCTOは、こうしたすべての取り組みは開発者の投資を保護するためだとし、「今すぐSOAに移行できる」とデベロッパーらを促した。

 米国時間の5月25日、「BEA eWorld 2004 San Francisco」で「Project QuickSilver」がベールを脱いだ。オープニングのキーノートでアルフレッド・チュアングCEOらに続いて登場したCTOのスコット・ディッゼン氏は、これまであまり進展を見なかったアプリケーション間の再利用には、「XML」と、WS-SecurityやWS-Transactionのような「WS-○○○」の組み合わせが最も適しているとし、こうした標準ベースのメッセージングやルーティングのテクノロジーとして同社が開発中のProject QuickSilverを披露した。

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J2EEのローンチやその後のJCPでの標準化に大きく貢献しているディッゼンCTO


 Project QuickSilverは、ガートナーが「Enterprise Service Bus」(ESB)と呼ぶもので、次期BEA WebLogic Platformに組み込まれる予定だ。ビジネスプロセスなどを「サービス」として捉え、再利用したり、新たに組み合わせたりするSOAの設計手法には欠かせない基盤となる。

 これまでは固有の技術をベースとしたESBが多かったが、ディッゼン氏はここでもXMLとWebサービスが中心になるとし、「場当たり的な従来型インテグレーションの終焉」を宣告した。

 メッセージングの機能をアプリケーションプラットフォームに組み込んでいくことで、これまで高価だったメッセージングミドルウェアのコモディティー化が進みそうだ。

Project Beehiveのオープンソース化

 また、ディッゼン氏の話は、先週発表された「Project Beehive」にも及んだ。このプロジェクトは、同社の開発ツール、WebLogic Workshopで使われているアプリケーションフレームワーク(ランタイム環境)をオープンソースコミュニティーであるApacheに寄贈するもの。このプログラミングモデルでは、J2EEの開発を簡素化すべく、メタデータを活用しているが、ほかのJ2EEサーバと互換性がないため、ライバルたちから非難の対象となっていた。今回、ランタイム環境をオープンソース化することで、EclipseのようなさまざまなIDE(統合開発環境)と組み合わせて使えたり、サービス指向で開発されたアプリケーションがWebLogic Application Serverに縛られることもなくなる。

 ディッゼン氏は、「(Java Community ProcessのJSR 175において)メタデータの標準化作業を進める一方、それを補完する形でオープンソースのアプローチを採った」と話す。

 ステージでは、Workshop上で開発されたアプリケーションがそのままTomcatでも動作するデモも行われた。

 「われわれは、Beehiveだけでなく、さらにデベロッパーらの投資を保護するためにさまざまな開発を行っている。今すぐ、SOAのデプロイを始められる」とディッゼン氏はeWorldの参加者らにアピールした。

 クルマでいえばエンジンにあたるコアフレームワークをオープンソース化したことによって、Beehiveを採用するベンダーとのあいだでインプリメントによる競争が始まることも予想されるが、キーノート後のブリーフィングでデベロッパーマーケティング担当ディレクターのデイブ・コッター氏は、「われわれはさらに高い付加価値によって差別化を図っていくことを宣言した」と、今回のオープンソース化の意味を説明している。

[浅井英二,ITmedia]

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