コンピュータウイルス、発生数は増加ながらも感染は減少――リサーチプラス

リサーチプラスの調査によれば、コンピュータウイルスの発生数は増加しているが、感染するPCの数は減少傾向にあるという。これは、個人/法人を問わず、ウイルス対策が普及してきた効果のようだ。

» 2004年09月13日 17時24分 公開
[ITmedia]

 アイブリッジのインターネット調査サービス「リサーチプラス」は、男女計300名のPCユーザーを対象に実施した「コンピューターウイルス」に関する調査結果を発表した。

 これによると、利用しているPCにウイルスが届いた、または発見した経験が「ある」と回答したユーザーは53.7%で、昨年の調査結果と比べて約20ポイント増加していることがわかった。

 その時の状況は、「怪し気な英文のメール(タイトル含む)が届いた」や「知らないアドレスから添付ファイルのついたメールが来た」が多く、「.exe」、「.pif」といった拡張子付きファイルであったことも報告されている。ほとんどの人は、「ウイルス検知ソフトまたはISPのウイルス対策サービスによって感染を未然に防ぐことができた」としているが、中には「1日に平均して10通以上届いている」という回答もあった。

 また、利用しているPCがコンピュータウイルスに感染した経験が「ある」人は16.7%で、昨年に比べて10ポイント以上減少したという。感染したときの症状は、「微弱性の『トロイの木馬』でインターネットができなくなった」、「PCが勝手に再起動を繰り返すようになってしまった」、「ブラウザ含む、各種アプリケーションの動作が非常に重くなった」などが目立つ。このほか、「会社のあるPCが感染したところ、LAN接続しているその他のPC全てが感染してしまった」や「結局ハードディスクを交換するしかなかった」など、深刻な例も報告されている。

 感染した際の駆除方法は、「市販のウイルス駆除ソフトを購入して自分で駆除した」が昨年調査結果に比べ7ポイント増の32.0%で首位となった。一方、昨年トップであった「インターネット上から無料の駆除ソフトをダウンロードして駆除した」は約15ポイント減の20.0%で、このほか、「詳しい友人(知人)に方法を聞いて自分で駆除した」(12.0%)、「会社の担当者が、駆除作業をした」(10.0%)、「詳しい友人(知人)に駆除してもらった」(6.0%)などが挙げられている。「その他」の方法では、昨年は「外付けHDDを処分」や「OSの再インストール」など自ら処理を行うユーザーが多かったが、今年は「メーカーに連絡/相談」との声が多いという。

 コンピュータウイルスに対する対策を尋ねたところ、トップ2項目は昨年と変わらず、「市販のウイルス探知/駆除ソフトを導入している」(40.7%)、および「不明なメールや添付ファイルは直接開かないように注意している」(35.9%)で、いずれも昨年よりポイントを増やした。次いで、「ウイルスに関する情報を注意して収集するようにしている」(13.5%)、「とくに対策はしていない」(4.8%)、「その他」(3.9%)、「会社の担当者がまとめて対策/対応しているので、個人的には対策していない」(1.2%)などが挙げられ、「その他」には「プロバイダのセキュリティサービスを活用」が含まれている。

 「ウイルスに関する情報の収集」を行うユーザーが減少している一方で、「対策をしていない」ユーザーは個人/法人のいずれにおいても少なくなっているのが特徴的だと、同調査は分析している。

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