「弥生会計 05」がリリースへ、運転資金をオンラインで借り入れできる新機能も

弥生は、主力製品である弥生会計シリーズの新バージョン「弥生会計 05」を11月26日にリリースすると発表した

[怒賀新也，ITmedia]

　弥生は10月28日、都内で記者発表会を行い、主力製品である弥生会計シリーズの新バージョン「弥生会計 05」を11月26日にリリースすると発表した。従来、会計事務所向けの弥生会計AEと、クライアント版の弥生会計CEで提供していたデータ送受信機能を「弥生会計05プロフェッショナル」「弥生会計05スタンダード」にも搭載したことで、一般的なユーザー企業が、オンラインサービスを利用できるようになった。

　また、同シリーズで初となるLAN対応、およびマルチユーザー版となる「弥生会計05NE」の販売を、2005年の春に開始することも併せて明らかにしている。

弥生会計05の現金出納帳の画面

　平松庚三社長は同社の現状について、「売り上げが下がったのにシェアは伸びた。つまり、弥生がターゲットとする小規模事業者の業務アプリケーション市場が縮小していることを示しており、いい傾向とは言えない。」と話す。そこで同社は、市場を拡大するために、通信機能を搭載した弥生会計05NEを投入することを決めたという。従来は店頭販売が中心だったが、今後は、訪問販売を積極的に取り入れて、中規模事業所の市場を開拓していく。

　弥生会計05では、ユーザーの声に対応する形で、データ項目およびデータ保持形態の強化、100カ所以上の機能強化、ユーザーインタフェースの使い勝手の向上などが図られている。

　また、製品とサービスの統合も進めたという。弥生会計05を購入したユーザー企業は、保守契約を結ぶことで、弥生のIDC（Internet Data Center）を活用したさまざまなサービスを受けることができる。

事業の運転資金をオンラインで調達

　その1つがオンラインローンだ。導入企業は、銀行から事業資金をオンライン上の手続きだけで借り入れることができる。同社は、3月にあおぞら銀行と提携し、弥生会計の導入企業を対象に、審査の申し込みから結果の通知、融資の申し込みまでをすべてオンラインでできる仕組みを取り入れた。

　弥生会計05AEの価格は15万7500円、05プロフェッショナルは8万4000円、05スタンダードは4万2000円となっている。また、2005年春にリリース予定の弥生会計05NEは、3ライセンスで50万円〜を予定している。

　この日は、弥生会計05シリーズのほかに、消費税の対応を強化した「弥生販売05」、法廷事務を事例やカレンダーに合わせて画面で案内する機能である実務アドバイザーを搭載した「弥生給与05」、顧客の購買履歴からロイヤリティを把握するRFM分析機能を追加した「弥生顧客05」、さらに、「やよいの青色申告05」も発表されている。

　弥生販売05は11月26日、弥生給与05は12月10日、弥生顧客は2005年1月14日にリリースする予定となっている。