Microsoftは、Windowsの品質向上に関する取り組みや2026年4月の機能更新を公表した。Autopatchの一般提供やセキュリティの強化、UXの細かな改善に加え、旧OSのサポート終了に伴う移行推進などが示された。
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Microsoftは2026年4月3日(現地時間)、「Windows」の最新動向をまとめた月例報告「Windows news you can use: March 2026」を公開した。
今回の報告では、品質向上への新たな取り組みに加え、再起動不要の更新プロセス、セキュリティ要件の厳格化など、OSの利便性と安全性を大幅に高めるための進展が示された。
同社は今回、Windowsの品質を向上させるための取り組みを明確に示した。システムの問題を見つけ出してから修正の優先順位を決め、一般の利用者の手元に届く前にテストをするまでの流れを詳しく解説した。
更新管理分野において、「Windows Autopatch」の更新準備機能が一般提供となり、端末の更新状況を事前に把握し問題を修復できるようになった。これによって停止時間の削減や更新成功率の向上、未更新端末によるリスク低減が見込まれる。2026年5月のセキュリティ更新からはホットパッチが既定で有効化される予定で、再起動を伴わない更新が広がる。
ハードウェア対応では、Arm版の「Windows 11」PCにおいて、サーバ管理ツール(RSAT)が正式に使えるようになった。一般的なPC(x64環境)と同じように、手元のArm版デバイスから企業のサーバを管理できる。
セキュリティ面でも大幅な強化がある。2026年4月以降、旧来の署名方式によるカーネルドライバーは信頼対象から除外され、「Windows Hardware Compatibility Program」を通過したドライバーのみ読み込み可能となる。またWindowsシステム監視ツール「Sysmon」の機能がOSに統合され、イベントログを活用した脅威検知が容易になる。加えてネットワーク経由でWindowsのインストールを自動化・リモート展開する「Windows Deployment Services」では脆弱(ぜいじゃく)性対策として自動展開機能が既定で無効化される。
Secure Boot関連ではPowerShellコマンドの機能拡張やガイド整備が進み、証明書管理や状態確認が容易になった。企業環境におけるセキュリティ運用の効率化が狙いとみられる。
クラウド分野では「Windows 365」の提供地域が拡大し、政府機関を対象としたクラウドでも利用範囲が広がった。エージェント関連製品との役割整理が進み、企業統制下でのAI活用基盤の整備が進展している。
「Windows Server」ではNVMe over Fabricsの初期対応がInsider(テスト協力者)版に追加され、ネットワーク越しの高速ストレージ利用の検証が可能となった。加えてサミット開催も告知され、運用やセキュリティに関する実践的な知見共有が予定されている。
ユーザー体験の改善も進む。Windows 11では回復機能が一部デバイスで自動有効化され、障害発生時の復旧が容易になる。また、タスクバーからネットワーク速度の測定が可能となり、設定アプリではデバイス情報の表示が整理された。カメラのパン、チルトの制御や検索結果のプレビュー機能も追加されている。
オプション更新では悪意のあるアプリの実行を防ぐセキュリティ機能「Smart App Control」の切り替えが再インストール不要となり、設定変更の柔軟性が向上した。これらの機能は段階的に配信される仕組みが採用され、利用環境によって適用時期が異なる。
ライフサイクル面において、「Windows 10 Enterprise 2016 LTSB」などのサポート終了時期が改めて提示され、延長セキュリティ更新が案内された。旧環境を継続利用する企業に対し、移行計画の検討を促す内容となっている。
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