Dellが「Deskside Agentic AI」発表 エージェント型AIをローカルで実現ITニュースピックアップ

Dell Technologiesは、オンプレミスで自律型AIを運用できる新機能「Dell Deskside Agentic AI」を発表。クラウド比で支出を最大87%削減し、コストやセキュリティ、データ主権の課題を解消する。

» 2026年05月22日 07時00分 公開

 Dell Technologiesは2026年5月18日(現地時間)、NVIDIAと連携した「Dell AI Factory with NVIDIA」に新機能「Dell Deskside Agentic AI」を追加したと発表した。

 企業のワークステーション(エッジ)環境からデータセンター領域まで、ローカル構成でシームレスに整備できる点を打ち出した。

Dellが打ち出すローカル型エージェントAI基盤

 同社は、エージェント型AIの普及でトークン利用量が急増し、クラウドAPI利用費が膨らむ状況に言及した。クラウド依存型の構成において、コスト管理やセキュリティ、さらにはデータ主権の確保という観点で、企業の要求を十分に満たせなくなっているとの危機感を示した。

 新機能のアーキテクチャでは、推論処理を完全にローカル(オンプレミス)側で処理する構成とした。推論の遅延の抑制やコスト予測の明確化、機密情報保護などに配慮した設計となる。Dellは、パブリッククラウドのAPI利用費と比較した場合、最短3カ月程度で損益分岐点に到達できるとの見通しを示した。さらに、試算によれば、最大87%の支出を削減できるという。

 Dell Deskside Agentic AIは、パラメータ数が300億規模の軽量モデルから、1兆規模級の超大型AIモデルまで幅広い活用に対応する。小規模な試作フェーズ向けの「Dell Pro Max with GB10」、Intel Xeon 600搭載「Dell Pro Precision 9」、「NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchip」を採用した「Dell Pro Max with GB300」など複数製品をそろえた。

 ソフトウェア群においては「NVIDIA NeMoClaw」の参照スタックを採用した。「OpenClaw」で長時間自律駆動するロングランニング・エージェントの運用を支援する他、「NVIDIA Nemotron」公開モデルや「OpenShell」実行環境も組み込んでいる。Dell Servicesでは導入戦略の策定や機器展開、ワークフロー調整、エージェント優先順位整理、運用最適化支援などを担う。

 OpenShell実行環境は、Dell AI Factory with NVIDIA全域へ対応した。Dell高性能ワークステーション群からDell PowerEdge XEサーバ群まで、一貫したセキュリティ管理層を適用できる。Canonical UbuntuやRed Hat AIでも利用可能とした。

 NVIDIA AI-Q 2.0 Blueprint支援策も盛り込んだ。調査支援や意思決定補助、複雑業務処理など複数エージェント連携用途へ活用可能とする。Dell-NVIDIA AI-Q 2.0 Reference Architectureとして提供し、金融や公共、製造分野など規制要件が厳しい領域でのオンプレミス用途を想定した構成とした。

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