日本のインターネットの「縮図」、N+I Tokyo 2005が始動へ

NetWorld+Interop Tokyo 2005が「ユビキタスを支えるインターネットテクノロジー」をテーマに、今年も6月6日から10日にかけて開催される。

» 2005年02月01日 11時55分 公開
[ITmedia]

 ネットワーク技術やインターネットに関する最新技術や製品、ソリューションが一堂に会するイベント、NetWorld+Interop Tokyo(N+I Tokyo)。インターネット放送やRFIDといった新たな要素を取り込みながら、激変する業界の姿を反映してきたイベントが、「ユビキタスを支えるインターネットテクノロジー」をテーマに、今年も6月6日から10日にかけて開催される。

 N+I Tokyoでは毎年、主だったベンダーが出展する展示会のほか、基調講演やコンファレンス、ワークショップといったプログラムが用意される。また、特定のテーマに沿ってデモンストレーションを行う「パビリオン」といった主催者企画が設けられるほか、それらをつなぐネットワークインフラ「ShowNet」が見所の一つだ。

 NetWorld+Interop Tokyo 2005のプロデューサーを務める佐藤孝氏によると、12回目を迎える今年のShowNetのテーマは「インターネットの縮図」。「『ユビキタス』や『ブロードバンド』といった華やかなキーワードの裏側を、どんな技術やソリューションがどのようにして支えているかを見せていきたい」(同氏)。

 そのため今回は、一律に同じ構成とするのではなく、「キャリア/ISP」「エンタープライズ」、それに「SOHO」という3つの切り口に沿ってカテゴリ分けを行う。各パビリオンにおける展示も同様に、カテゴリごとに分類する予定だ。こういたアプローチを通じて、来場者それぞれにとって「必要なもの」を分かりやすく紹介し、今、そしてこれからのインターネットの姿を伝えていければという。

 「セキュリティ一つとってもそうだが、今はいろいろな技術や製品が出てきて、その中でどれがいいのかが分からず混乱している状態。しかし『とりあえずファイアウォールを入れてみました』というようなアプローチでは、不要なものを大量に買いすぎてしまう状態で、次につながらない。われわれとしては、来場者が必要な情報を得られるようにし、自分のビジネスに適したものは何かを、きちんとした技術的な裏付け付きで説明してあげる場にしたい」(佐藤氏)。

展示会は真剣な「見極め」の場

 もっとも、インターネットなどで手軽に多くの情報を集められるようになった今の時代に、果たしてわざわざ会場まで足を運ぶ必要があるのか。

 「インターネット上の情報ではインパクトがなかったものでも、実際に見てみると印象が大きく異なることもある。それに、こうした場は業界の縮図。各技術や製品を比較することで、他社との違いや業界内での位置付けが見えてくる」(佐藤氏)。新しい技術を持つ新興企業にアピールの場を提供する「ベンチャーパビリオン」なども用意する。

 事実、来場者の中には、数ある選択肢を自分の目で確認して有力候補をふるいにかけたり、あらかじめ絞り込んでおいた製品の判断材料を集める場としてN+I Tokyoを使う人が多いということだ。その意味で、見込み顧客との契約につなげていく「プライベートイベント」と、その前段階として技術の比較対照や見極めを行うN+I Tokyoとは、うまく使い分け、連携ができるとも言う。

佐藤氏 「N+I TokyoはF1のようなもの。ここで登場した技術をベースにしたものが数年後に出てくる」と述べた佐藤氏

 「N+I Tokyoにはすべてが集まり、新しい技術が見えてくる。ここに足を運ばずして、次の製品を検討することはできないという人も多く、いろいろな形で来場者、出展社、双方のビジネスに貢献できていると思う」(佐藤氏)。ただ製品を並べるだけの展示会とは異なり、次世代のテクノロジを示し、その中で自分にとって必要なものを見極めるための場であり続けていくと述べた。

 なおメディアライブでは2月25日に、NetWorld+Interop Tokyo 2005の概要などを説明する「出展社説明会」を開催する予定だ。詳細はWebサイトにて。

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