Amazonアソシエイトを効率よく自らのサイトに取り込むには、同社から公開されているWebサービスを知ることが必要だ。今回はPHP言語を使い、いくつかの表示カスタマイズ方法について具体的に解説する。
「前編 WebサービスをAmazonで知る――ECS 4.0でアフィリエイト」に引き続き、Amazonの提供するWebサービス、ECS 4.0を利用したプログラミング手法について解説します。前編から読むことで、ECS 4.0の概要、RESTリクエストについてが理解できます。後編では、Webスクリプト言語のPHPを利用して、さらに本格的なECS 4.0プログラミングへと話を進めてみましょう。
PHPはオープンソースで提供されている、主に動的なWebページを作成するためのスクリプト言語です。現在ではPerl言語と並び、多くのレンタルホスティングサーバでもサポートされているため、手軽にプログラミングを始めることができます。PHPそのものについては、記事最後の関連リンクで触れる特集記事などを参考にしてください。
また、同サイトには日本語訳された詳細なオンラインマニュアルと、ユーザから投稿されたサンプルスクリプトが多数公開されているため、プログラミングに関する疑問については、以下のリンク先を参考にしてください。
なお、PHPは原稿執筆時、最新バージョンであるPHP 5.0.3を利用してECSプログラミングを行っていきます。PHP 5では、XMLを容易に扱うことができる「SimpleXML」と呼ぶ拡張モジュールが標準で用意されています。SimpleXMLによって、Amazonから取得した商品データに、PHPスクリプトから直感的にアクセスすることができるのです。
AmazonのWebサービスに興味を持つ読者は、「ECS 4.0を利用して、こんなことをしてみよう」と、いろいろなアイデアを既に持っているかもしれません。アイデアをPHPスクリプトとして作成するにあたって、ECS4.0にアクセスする部分を1つのモジュール(クラス)に集約すると便利です。
ECS 4.0から情報を取得するためには、APIに多数のRESTパラメータを指定する必要があります。
その反面、REST API自体は汎用的な形式なので、さまざまな目的のスクリプトからでも、ひとつのECSアクセスクラスを利用することが可能です。そこで、最初にこのECSアクセスクラスを作成してみましょう。
ECSアクセスクラスをecs.phpというファイル名で作成します。クラスのひな形は、以下のような構成とします。
class Ecs { // ECSから取得した商品情報XMLを格納 var $xml; function set_keyword() { キーワード検索のためのRESTパラメータをセット } function loadXML() { ECSから取得した商品情報を、SimpleXMLに格納 } function connect () { ECSサーバに接続して、XMLを取得 } }
ECSアクセスクラスは、次のような3つの機能を持ち、個別のアプリケーションスクリプトは、ECSアクセスクラスをインスタンス化して、3つの機能を順番に利用することになります。
1. RESTリクエストのパラメータ設定
2. ECSサーバへの接続
3. 商品情報XMLの保持
それぞれの詳細は次ページに挙げる通りだ。
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