上場廃止瀬戸際のSCO、2004年の決算を修正

SCOが2004年度の決算修正を予定していると発表した。同社は年次報告書の提出遅延でNASDAQ上場廃止の危機に立たされている。(IDG)

» 2005年03月04日 07時47分 公開
[IDG Japan]
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 米SCO Groupは3月3日、会計ミスが原因で、同社2004年度の最初の3四半期の決算修正を予定していると発表した。SCOは2004年の年次報告書を期限までに提出しなかったとしてNASDAQ上場廃止の可能性を通告され、その回避を模索中。

 SCOは先月、報告書の提出が遅れたのは、従業員向け給与プランの株式の扱いについて見直しに当たっているためだと述べていた。しかし3日に出した声明で同社は、2003年10月にBaystar Capitalから受けた5000万ドルの出資に関連した配当も分類し直す見通しだと説明。SCOは2004年7月に、BaystarのA-1転換優先株をすべて買い戻したとしている。

 今回の修正では、先に発表した通年の純損失や1株利益には影響は出ないと同社。

 声明によれば、従業員の株式購入プログラムの下で購入した特定の株式の買い戻しが必要になるかもしれない。10月31日までの3四半期中に、これが適切に登録されていなかった。また、第2四半期に計上した23万3000ドルの株式による給与支払いは、実際には第1四半期に発生していた。

 12月のプレスリリースでSCOは2004年度の純損失として2340万ドルを計上。この年はIBMなどを相手取った知的財産権訴訟で2000万ドル近い訴訟費用を費やしている。

 SCOの声明によると、Nasdaq Listing Qualifications Panelでは、SCOの上場廃止に関する公聴会の期日を3月17日に設定した。

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