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» 2005年04月07日 22時42分 公開

「Linuxカーネルの分裂はあり得ない」――カーネルメンテナーが断言

OSDLのモートン氏は、メンテナンスコストを考えると、カーネルの分裂は考えにくいと話す。しかし、各種パッチセットに対応するために分岐させて開発していく可能性は消えたわけではない。(IDG)

[ITmedia]
IDG

 「Linux信奉者は、Linuxカーネルが互換性のない複数のバージョンに分裂するのを心配する必要はない」――サンフランシスコで開催されたOpen Source Business Conferenceで4月5日、Linuxカーネル2.6のメンテナンス責任者、アンドリュー・モートン氏はそう語った。

 Open Source Development Labs(OSDL)に勤務するモートン氏によると、カーネルが分裂すれば、別バージョンのメンテナンスに年間1億ドルの費用がかかるため、だれにとってもそれは望ましいことではないという。「それに、カーネルが分裂するのであればカーネル開発チームの間で大量の流出者が出てくるはずだが、そのような徴候はまったく見られない」と同氏は話す。

 「私の考えでは、Linuxカーネルの分裂は不可能だ」(モートン氏)

 モートン氏は、「各種のパッチセットに対応するためにカーネルが分裂する可能性がある」と昨年11月にカリフォルニア州サンタクララで開かれたオープンソースカンファレンス「SDForum」で発言したことを認めている。しかし4月5日のスピーチで、同氏はこの発言について釈明した。

 「11月のカンファレンスでは、カーネルの分裂ではなく『カーネルの分岐』と言うべきだった」と同氏は話す。分岐は開発において一般的な手法であり、Linuxも開発ツリーから本番用ツリーが分岐する可能性があるという。分裂という言葉は、開発者の流出や互換性のない複数のバージョンの存在という状況を連想させるが、分岐という言葉にはそのような否定的な意味合いはないとしている。

 Linuxカーネルの今後の改良に関してモートン氏は、「クラスタリングのサポートを追加するのは難しいかもしれない」とコメントした。多数のクラスタリング技術が存在し、その中からどれかを選ぶのは容易でないからだという。

 「この件に関しては私は悲観的だ」とモートン氏は話す。ただし、カーネルには組み込まれていないが、Linux用のクラスタリング技術は既に存在する。

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