HP幹部が語る「カーリー・フィオリーナ後」(1/2 ページ)

マーク・ハード氏がCEOを引き継いでからのHPの様子は?――テクノロジーソリューション部門幹部アン・リバモア氏が、今後の展望やHP分割に対する見解を語った。(IDG)

» 2005年04月15日 19時40分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米フェニックスで4月13日に開催されたStorage Networking Worldカンファレンスで、Hewlett-Packard(HP)のテクノロジーソリューション部門執行副社長アン・リバモア氏は、カーリー・フィオリーナ氏の退任後のHPの人生について語った。「カーリー後のHP」は、特にオフショア中心モデルの下、明確にサービス事業の構築になどに力を入れていくという。

―― マーク・ハード氏がCEO(最高経営責任者)を引き継いでからのHPの様子は?

リバモア氏 良好です。顧客と社員のマークに対する反応は肯定的なものです。彼には強力な経営のバックグラウンドと専門知識、そしてコンピュータ業界に関する深い知識があります。必要な条件に十分かなっていると言えるでしょう。

―― 取締役会はハード氏を雇う前にあなたに相談しましたか?

リバモア氏 取締役会はCEO候補だったHP幹部にはこの話をしませんでした。これはすべての候補者に対して機密事項だったからです。彼らはほかの企業で責任ある地位についています。誰かが知れば、それが誰であっても、情報が広がり出します。取締役会は候補者リストの機密性をよく守ったと思います。

―― カーリーの辞任をどのようにして知りましたか? 驚きましたか?

リバモア氏 これは本当にHP内部の話なので、触れたくはありません。ですが、取締役会と、伝達のやり方という点でうまく管理されていたのは明らかです。

―― あなたは各方面からCEOの最有力候補と黙されていました。取締役会は立候補についてどの時点であなたに打診したのですか?

リバモア氏 誰が候補で誰がそうでなかったのかについて、あるいはそれに関する憶測についてコメントはしません。ですが、彼らが良い選択をしたと思っているとは言っておきます。

―― HP分割にメリットがあるかどうかに関していろいろと憶測がありますが、あなたの意見は?

リバモア氏 HPは優れた株主価値を確実に生み出すことにフォーカスしています。(分割は)一部のアナリストが好む選択肢です。われわれは、非常に強力なポートフォリオを持っていると信じています。そのポートフォリオに価値があるのです。われわれには今よりも効果的に、一貫性を持って遂行する機会を手にしています。

 HPは、何をスピンオフして何を維持するかよりも、手に入れたものの価値を最大限にすることに焦点を当てているのです。

―― 私はコラムの中で、HPにはもっと魅力的なLinux戦略が必要であり、そのためにNovellを買収するべきだと書いたことがあります。それについてどう思いますか?

リバモア氏 現在のHPのLinuxのポジションを見ると、売上高でも販売台数でも市場シェアナンバーワンです。われわれはうまくやっているということです。IDC、Gartnerなど市場シェア報告を公表しているどの企業の数字でもこうです。

 われわれがLinuxで成し遂げた本当に強力な成果の1つは、一連の参照アーキテクチャを作り出したことです。CIO(情報統括責任者)が対処しなくてはならない仕事について考えると、全体を確実に連係させることが問題の1つになります。そこでわれわれはUNIXベースの環境でやってきたのと同じ種類のLinuxの次善策をたくさん手がけてきました。

 われわれは多数のサポート契約を抱えています。ですからLinuxを中心とした優れた顧客サポート事業を確立しました。

―― Linux事業と関連して、HP-UX事業はどこへ向かっていると思いますか?

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