SASとHSBC、クレジットカード不正利用の検知で提携

米SAS Instituteは、銀行業務ならびに金融サービスを提供する金融グループであるHSBCと、クレジットカードの不正利用を検知、防止する分野で長期的な提携関係を締結したと発表した。

» 2005年07月14日 09時51分 公開
[ITmedia]

 米SAS Instituteは、銀行業務ならびに金融サービスを提供する金融グループであるHSBCと、クレジットカードの不正利用を検知、防止する分野で長期的な提携関係を締結したと発表した。

 世界で銀行や金融機関は、クレジットカードの不正利用で年間20億米ドル以上の損失を毎年被っているという。金融機関もクレジットカードの不正利用を防止するシステムの開発に努めてきたが、不正利用を行なう側も、銀行側のプロセスやシステムの向上に対し、新たな手口で対抗してきている状況という。

 HSBCは、より高度な分析手法を、カード利用時のリアルタイム決済承認、チップやPINコードなど、業界全体で行われている不正利用の防止策と統合させようとしており、そこでSASとの協業に踏み切った。

 HSBCは、世界で1億枚以上のクレジットカードやデビットカードを発行している。新たに共同開発されるシステムは、HSBCの世界中の主要カード事業部門に導入される予定。同プロジェクトでは、クレジットカードの不正利用による損失を軽減する以外に、不正利用への対策コストを削減し、新たに出現する不正利用者の手口にHSBCがより迅速に対応できるよう、柔軟に不正検知するプラットフォームを構築する予定。

 また、SASとHSBCは、この技術を他の不正取引監視アプリケーションに拡大する戦略の策定でも協力していく予定としている。

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