ACミランも和菓子屋も「想い」への一心でデータ分析特集:データ経営でビジネスを制す(1/3 ページ)

前回からCPMについて経営コンサルタントの視点から解説している。今回は、CPMの基本となる経営管理のPDCAについて考えてみたい。(特集:データ経営でビジネスを制す)

» 2005年09月26日 00時35分 公開
[梅田正隆,ITmedia]

 ビジネスにおける予測分析の用途として、すぐに思いつくのは需要予測だろう。手法としては、過去の販売実績データをETLツールでかき集めきて、予測用のデータウェアハウスを構築し、蓄積したデータを基にして予測モデルを作成することになる。

 予測モデルの作成では、ニューラルネットや回帰分析などさまざまな統計解析アルゴリズムがあるから、適した手法を選ぶことになる。回帰分析ならExcelでも可能なのだか、データ量が多いとPCでは辛過ぎるからデータウェアハウスが必要になる。

 さて、仮説発見型のデータマイニングによって需要予測を行うが、当然、作成したモデルによって予測精度にばらつきが出てしまう。予測が当たらないのは、モデル作成者の製造者責任というわけだ。現実的には、分析担当者はあらかじめ解析手法の異なるいくつかの予測モデルを作成し、そられの分析結果を比較することが多いようだ。

 そうすることで、予測が大きく外れた場合のリスクを回避する。つまり、コンピュータサイエンスを利用しているのであるが、人の経験も動員して、より確からしい予測を選択するわけだ。

 さらに、予測される数値を基に、ある程度(多めあるいは少なめに)の変動幅を持たせて最終的な需要予測とする。そして、需要予測と需要実績を照らし合わせ、予測精度を高めるために予測モデルにさらなる修正をかけていく。予測するには人間側の努力もいる。

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