2006年度版のテーマは“シンプル”――シマンテックがノートン・インターネットセキュリティを発表

シマンテックは、セキュリティ統合パッケージの最新版「ノートン・インターネットセキュリティ 2006」を発表した。個人でもシンプルで使いやすい総合セキュリティソフトを目指した。

» 2005年09月30日 17時37分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 「意識は高まっているが、混乱も増している」。シマンテックはセキュリティ統合パッケージの最新版「ノートン・インターネットセキュリティ 2006」を発表した。ネット上の脅威が複雑化する中、個人でもシンプルで使いやすい総合セキュリティソフトを目指したほか、脅威が高まってきたスパイウェアへの対抗力を高めた。10月14日から店頭発売する。

 ノートン・インターネットセキュリティ 2006は、「ノートン・アンチウイルス」「ノートン・パーソナルファイアウォール」「ノートン・アンチスパム」に加え、プライバシー制御、保護者機能を統合した総合セキュリティソフト。2006年度版では「Norton Protection Center」を搭載し、セキュリティ技術が分からない個人でもPCのセキュリティ状況を一目で把握できるようにした。

ローラ・ガルシア・マンリケ氏 米Symantecのコンシューマプロダクト&ソリューション製品管理担当シニアディレクターのローラ・ガルシア・マンリケ氏

 同社がまとめた最新の「インターネットセキュリティ脅威レポート」では、ボットやフィッシングなど脅威の種類が広がり、目的も自己顕示から金銭目的へと変化してきていることが報告されている。これに対し、米Symantecのコンシューマプロダクト&ソリューション製品管理担当シニアディレクターのローラ・ガルシア・マンリケ氏は、「インターネットを利用するユーザーのセキュリティへの意識と混乱が高まっている。しかし、問題は1つでしかない。安全か? ということだ」と言う。

 シマンテックがとったアプローチは、「セキュリティ情報の一元化」「ユーザー主体の考え方」というもの。「Norton Protection Center」は、これらアプローチから生まれた機能で、セキュリティ状況の情報を1カ所に集約した。ユーザーはこのインタフェースを通じて、「自分のPCの安全か」という視点でPCの状態を確認できる。また、WindowsUpdateの自動更新設定が変更されるなど、セキュリティ上の問題が生じれば、ポップアップを出して注意を喚起する。ポップアップ上のボタンをクリックすることで、推奨設定に変更できるという。

スパイウェアへの対抗力も強化

 スパイウェア対策機能も強化した。リアルタイムの検出機能を備え、「高」「中」「低」3段階のリスク評価モデルに応じ、低リスクなものは強制的に削除せず、ユーザーが判断できる。

 マンリケ氏は、「スパイウェアはウイルスとは異なる。スパイウェアは誰にとっても悪意のあるものとはいえない」と話し、同社のリスク評価モデルによって「グレー」のものに対して柔軟な措置を行える点をアピールした。また、パーソナルファイアウォールとも連動した多層防御も行うという。

 そのほか、ノート・インターネットセキュリティ 2006、ノートン・パーソナルファイアウォール 2006では、既に企業向けセキュリティソフトで採用している脆弱性ベースのシグネチャを提供する。脆弱性が発見されてから攻撃が発生するまでの間を防御できるなどの機能強化も図られた。

 価格は、標準パッケージが8925円、特別優待パッケージが8190円、2ユーザーパッケージが1万4490円、2ユーザー特別優待パッケージが1万2390円、5ユーザー・スモールオフィスパックが3万1970円、10ユーザー・スモールオフィスパックが6万1950円。

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