サイバーエージェントとサイボウズが合弁会社の設立で基本合意

サイバーエージェントとサイボウズは、サイボウズが手がけるビジネスパーソン向けのポータルサイト「cybozu.net」を共同で運営することで基本合意したと発表した。

» 2005年10月04日 16時29分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 サイバーエージェントとサイボウズは10月4日、11月中をめどに合弁会社を設立、サイボウズが手がけるビジネスパーソン向けのポータルサイト「cybozu.net」を共同で運営することで基本合意したと発表した。

 これまでサイボウズでは、自社のグループウエア製品からリンクしたビジネスポータルサイト「サイボウズNET 」のほか、2005年8月にはRSSポータルサイト「cybozu.net」も運営しており、1日約19万のユーザーが利用している。今回の発表はこうしたユーザーに対して広告メディア事業を展開しようとするもの。

 今回の発表によると、合弁会社は今後、「サイボウズNET」と「cybozu.net」のサイトを統合し、その運営を引き継ぎ、広告枠の販売などを手がける。サイボウズはそのロイヤリティを受け取るというスキームになる。このスキームで新会社では3年後、主に広告収入で売り上げ10億円を目指すとしている。

 サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏は、「弊社も創業以来のサイボウズユーザーで、このツール上でインターネットメディアを絡めたBtoBのビジネスを、という企画は社内でも持ち上がっていた。これまで培ってきた運用ノウハウなどを駆使することで、迅速に立ち上げられればと思う」と述べた。

藤田氏 「ビジネス層のユーザーを取り込みたい」と藤田氏

 一方、サイボウズ代表取締役社長の青野慶久氏は、「(今回の件は)cybozu.netを立ち上げる前から想定していた話。サイボウズはソフトウェアは作れるがメディアを自分たちだけで立ち上げていくのは困難であると考えている。サイバーエージェントのノウハウを生かすことで新たな収益源となるビジネスを迅速に立ち上げられればと考えている」と話した。

青野氏 「(メディアを手がけるという)DNAが社内に薄いこともあってこうした取り組みを考えた」と青野氏

 合弁会社の社名や資本金は未定としながらも、社名については「cybozu.net」になる可能性が高いという。また、資本金の出資比率はサイバーエージェント60%、サイボウズが40%、サイバーエージェントから3名が出向する予定。社長にはサイバーエージェント執行役員の宇佐美進典氏が就任予定。

 出資比率については、「メディア事業のノウハウを考えると、立ち上げはサイバーエージェントが主導となる形で行ってもらうほうがよいと考えている。(出資比率は)コミットの現れ」(青野氏)としている。

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