「MacromediaはApolloでユーザー体験の革新をOS世界にもたらす」とリンチEVPInterview(1/2 ページ)

アナハイムで開催中の「Macromedia MAX 2005」でMacromediaは、Flashプラットフォームの新たな技術を披露した。同社でチーフソフトウェアアーキテクトを務めるリンチ執行副社長に話を聞いた。

» 2005年10月20日 13時57分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 カリフォルニア州アナハイムで開催中の「Macromedia MAX 2005」カンファレンスで、Macromediaは豊かなユーザー体験を普遍的に提供するFlashプラットフォームの新たな技術を披露した。同社でチーフソフトウェアアーキテクトを務めるケビン・リンチ執行副社長に話を聞いた。

Macromediaでチーフソフトウェアアーキテクトを務めるリンチ氏

ITmedia まず今回のMacromedia MAX 2005を総括してください。

リンチ 今回のMacromedia MAX 2005では、Macromediaの今を伝えるとともに将来に向けてわれわれがどのようなことを考えているのかを説明しました。

 Macromediaは、高画質のビデオが当たり前に使われるようになってきたのにこたえるため、Flash Player 8で新しいコーデックをサポートしたり、コラボレーションのためのBreezeもプラットフォームのひとつとして捉え、開発者がその機能を利用できるように開放していきます。

 われわれがFlashプラットフォームで目指しているのは、デベロッパーがRIA(Rich Internet Applications)を簡単に作成できるようにし、最終的にはユーザーが豊かな体験をできるようにすることです。

 Flashはこれまでにも豊かなユーザー体験を提供する技術だったのですが、エキスパートでなければ革新的なユーザーインタフェースをつくることが難しく、普通の開発者には敷居が高すぎたということがあります。今回、Eclipseベースの「Flex Builder 2」(α版)が公開されたことで、もっとたくさんの人たちがユーザーインタフェースを含めた豊かなユーザー体験を提供することができるようになると期待しています。

 そして将来は、PC、モバイル、紙も含めたどのデバイスであっても、オンラインでもオフラインでも普遍的に動作するような技術やアプリケーションが求められていると考えています。Macromediaは、次世代のアプリケーションを簡単に作成し、どこでも動作させるためのツール、サーバ、クライアント技術という3つの領域に取り組んでいきます。

 Flexのアプローチは、Flashのエキスパートが繰り返し使う共通のパターンをFlexのフレームワーク(Flex Framework 2)に取り込み、Flashのエキスパートでなくとも、より効率的にアプリケーションを作成できるようにするものです。

 われわれの今後の課題は、これをモバイルの世界にも拡大していくことです。モバイルのアプリケーションを作成するための共通のパターンを追求し、モバイル向けのフレームワークに取り込むことによって、PCと同じことがモバイルにも展開できると思います。

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