ミドルウェア統合は中堅企業にもメリット――Oracle Fusion Middleware Day今週は日本のSOA Week?(1/3 ページ)

25日はBEAWorld2005とOracle Fusion Middleware Dayが開催された。26日はIBM SOA SummitとSAP TechEdだ。業界をリードする4社が図ったように今週SOAのソリューションを披露する。まさに「SOA Week」とでも呼べばいいだろう。

» 2005年10月25日 20時35分 公開
[谷川 耕一,ITmedia]

 BEAWorld2005とOracle Fusion Middleware Dayが10月25日に開催された。そして、26日には、IBM SOA Summit TokyoとSAP TechEd '05が開催される。それぞれの分野でリードする4社が、くしくも同じ週にSOAのソリューションを披露することとなり、今週を「SOA Week」とでも呼べばいいだろうか。この中から、オラクルのイベントについてレポートする。

ミドルウェアに注力する

 9月にサンフランシスコで開催されたOracle OpenWorldではOracle Fusion Middlewareが詳細に紹介された。今回のイベントでは、さらにアイデンティティ・マネジメントの重要性やデータハブの最新の国内事例についても披露された。技術の話題もあれば、ビジネスを統合する話や業界特化したソリューションもあり、話題は多岐にわたった。

 午前中の基調講演の冒頭のあいさつに登壇した日本オラクル代表取締役社長の新宅正明氏は、「オラクルの将来はミドルウェアの成功にかかっている。今回のイベントで参加者の皆さんには、ミドルウェアについて聞き、学び、その結果としてオラクルに対してたくさんの意見を述べてもらいたい」と話した。

日本オラクルの新宅正明社長

 さらに、来年3月1日から3日の日程で開催するOracle OpenWorld Tokyoにおいて、日本でのミドルウェアの成果をお披露目することを約束した。

SOAは安定的な運用から連携へ

 次に登壇したシステム製品を統括する執行役員の三澤智光氏は、日本におけるSOAに至るシステムアーキテクチャの変遷について説明した。2000年問題が話題になっていたころは、まだまだメインフレームも多く存在していた。アプリケーションサーバを加えた3ティア型のシステムが普及したのはついこの3年程度の話だ。

執行役員の三澤智光氏

 これまで、企業のシステム開発は、とにかく動くものを「つくる」ことに焦点が当てられてきた。結果として、J2EEのバージョンや開発フレームワーク、プラットホームのパフォーマンス、信頼性の確保に注目が集まったのも自然の成り行きだ。

 最近は、ようやく安定的な運用が可能になってきており、その実現のためにオラクルはグリッドやデータベース、ミドルウェアの統合、セキュリティ製品などを順次投入してきた。さらに、これからは「連携」がキーワードとなり、プロセスの統合で本格的なSOAを実現する時代になるという。プロセスだけでなく、データも統合できることがオラクルのSOAの強みだと主張している。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ