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» 2005年12月07日 20時08分 公開

2006年のIT投資は微増か――ITR調査

アイ・ティ・アールは、日本企業を対象に9月に実施した国内IT投資動向調査の結果を発表した。

[ITmedia]

 アイ・ティ・アール(ITR)は12月7日、日本企業を対象に9月に実施した国内IT投資動向調査の結果を発表した。

 調査では、2006年度(2006年4月〜2007年3月)のIT予算の見通しについて、国内企業7500社に回答を求め、365社の有効回答を得た。その結果、2005年度予算と比べて「横ばい」と回答した企業が52.9%と過半数を占め、「20%以上の増加」は7.4%、「20%未満の増加」は27.9%となった。また、「20%未満の減少」は10.1%、「20%以上の減少」は1.6%となっている。予算の増加を見込んでいる企業が35%を超えたのに対して、減少とみる企業は1割程度にとどまっている。

2005年度のIT投資は振るわず

 一方、2005年度の実績は、前回調査の見通しを下回った。上記と比較して、それぞれ、横ばいは51.4%、20%以上の増加は11.4%、20%未満の増加は21.6%、また、20%未満の減少は12.2%、20%以上の減少も3.5%と高かった。

 なお、IT予算の増減傾向を指数化した「投資指数」で見ると、2001年度「+3.6」、2002年度「+2.5」、2003年度は「+1.9」と年々下降していたが、2004年度は「+2.9」と大きく上向きに転じ、2005年度は「2.5」となり、再び後退した。2006年度は小幅な回復により、2004年度の水準の「+2.9」へ戻る見込みとしている。

IT予算比率は上昇を続ける

 また、同調査では、売上高に占めるIT予算額の比率に関する質問も行った(有効回答:354件)。この数字は、2001年の調査開始以来、1.3%、1.5%(2002年)、1.9%(2003年)と上昇し、2004年に初めて2.1%となり、2%台に達した。

 2005年度はさらに、前年比0.7ポイント増の2.8%となった。企業の売上高別で見ると、IT予算比率の高さは売り上げ規模と反比例する傾向にあり、5000億円以上の企業の平均は最低の1.3%、1000億〜5000億円未満の企業と500億円〜1,000億円未満の企業では、2%をわずかに下回るにとどまっている。一方、10億円未満の企業では最高の5.2%に達した。

 業種別では、金融、保険業、サービス業において、それぞれ平均値である2.8%を上回った。

情報セキュリティ対策にIT予算の9%

 近年、情報セキュリティ対策に注目が集まっており、その取り組みの実態を把握するために、IT予算に占める情報セキュリティ対策の費用の割合についても回答を求めた。平均は9.0%となっている(有効回答:333社)。

 一方、IT予算に占める災害対策費用の割合は、情報セキュリティ対策の半分未満の3.9%(有効回答:311件)となり、情報セキュリティへの対策が重視されていることが分かった。これらの数字も、IT予算比率と同様に、売上高規模とほぼ反比例する傾向が見られたとしている。

重視するIT分野のキーワード

 企業が重視するIT分野(11分野)を重要度指数で見ると、「情報、ナレッジの共有、再利用環境の整備」が3.5と最も高く、次いで「全社的なコンテンツ管理インフラの整備」「マスターデータの統合」が3.4となり、ほかの項目を大きく引き離した。

 また、最重点投資分野では「本人認証基盤」が挙がった。以下、「独自開発(業者に依頼)」「アクセス制御」「パッケージ購入」が続いた。

 同調査は、ITRと月刊CIO Magazine、ドイツ証券が共同で2005年9月に実施したもの。ITR開催のセミナー出席者のうち、国内企業の情報システム系および経営企画系部門の部長以上の役職者7500人(1社につき1人)に記入式のアンケート用紙を送付し、全体で371社から有効回答を得た。

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