Oracle、Fusionとともに進める新プログラム「Unlimited Applications」を発表(1/2 ページ)

Oracleはユーザーカンファレンス(OAUG)において、「Applications Unlimited」プログラムを発表した。発表によると、現行のE-Business SuiteやPeopleSoft、JD Edwards、Siebelの各アプリケーションのアップグレードを、主力となるFusion Applicationsリリース後も「無期限に」行っていくという。

» 2006年04月26日 17時57分 公開
[Renee Boucher Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 ナシュビル発――Oracle社長のチャールズ・フィリップス氏は4月25日、数名の幹部と膨大な数のユーザーが1年に1度集う「Oracle Application User Group(OAUG)」カンファレンスにおいて、「Fusion」を本格的にリリースしたあとも、各アプリケーションスイートの個別開発を継続すると発表した。

 OAUGでの最初の基調講演の中で、フィリップス氏は「Applications Unlimited」プログラムの詳細を明らかにした。OAUGには、Oracleが過去1年半の間に買収したPeopleSoft、JD Edwards、Siebel Systemsのユーザーも参加するようになっている。

 同氏の発表によれば、Oracleは現行の「E-Business Suite」や、PeopleSoft、JD Edwards、Siebelのアプリケーションのアップグレードを、Fusionのロードマップを発表した2005年当時に最終期限として設定していた2013年以降も行うという。

 フィリップス氏は「これはユーザーにアップグレードを強制するものではない」と述べている。

 「Fusion Applications」は、OracleのE-Business Suiteや、「PeopleSoft Enterprise」、JD EdwardsおよびSiebelのアプリケーションの優れた機能をよりすぐって組み合わせたもので、「スーパースイート」とでも呼ぶべき製品になる予定だ。Fusionのアプリケーション群は、Oracleの「Fusion Middleware」プラットフォームに基づき、サービスベースのインフラストラクチャ開発を実現する「Fusion Architecture」を利用するという。

 Fusionの最初のアプリケーションは2008年にリリースされる見込みであり、ユーザーは現在、Oracle製品をアップグレード(あるいは移行)するかどうかの決定を先送りしている状態だ。

 Oracleとの関係を維持するか、あるいは競合会社であるSAPに乗り換えるかを判断する際の参考にしようとOAUGイベントに参加した、製薬産業に従事するあるJD Edwardsソフトウェア開発者は、「OracleはFusionでのるかそるかの賭けをする気だ」と話した。

 フィリップス氏は、Applications Unlimitedを発表した際に、Oracleは製品ロードマップによりいっそうの「可視性」を与えていくつもりだとも述べている。同社はこれまで、そうした重要な諸機能に関する情報を発信してこなかった。さらに、顧客サポートを改善して、かつての悪評を払拭しようと取り組んでいるという。

 「顧客は大変満足してくれている。(PeopleSoft取得後の)初日こそ、ユーザーは最悪の事態が起こることを恐れていたが、今では『カスタマーサービスには大満足だ』と言うようになった」(フィリップス氏)

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