疲れた頭に5分で「喝!」を入れるSEの食事

SEはとにかく激務だと聞きます。「3日間寝てない」なんてこともあるとか。これでは体も悲鳴を上げるというもの。せめて食事くらいはキッチリ取りたいものです。

» 2006年05月04日 08時36分 公開
[吉岡享子,ITmedia]

 SEはとにかく激務だと聞きます。「丸3日寝てない」とか、「1か月休んでいない」といったこともあり、その間はひたすらPCと「にらめっこ」。これでは、体も悲鳴を上げるというもの。せめて食事くらいはキッチリ取りたいものです。

 この連載では、忙しいSEの皆さんにうってつけの、「かんたん!おいしい!体にいい!」スペシャルメニューを、シチュエーション別に紹介します。

 いますぐベッドに横になりたいけど、仕事がまだ片付いていないんだよなあ――。

 そんなときは、包丁なしで作れる「納豆キムチうどん」で、頭に喝を入れましょう。材料はコンビニエンスストアで買えるものばかりだから、スーパーマーケットの開いている時間に帰れないSEさんでも大丈夫。お湯さえ沸かせば、5分で出来上がります。

材料(1人分)

  • 冷凍うどん 1玉
  • 温泉卵(またはゆで卵)1個
  • 納豆 1パック
  • キムチ 適量

作り方

  1. うどんは熱湯に通して温め、器に入れます。
  2. 納豆、温泉卵、キムチをのせ、好みでしょうゆ少々をたらし、混ぜながら食べます

 まずは、うどんで、頭にてっとり早く栄養を送りこみます。同じ炭水化物でも、パスタ、そばなどは脳へのエネルギー供給のスピードが比較的ゆっくり目なので、即効性を求めるなら、うどんのほか、ごはん、もち、そうめんなどもお勧めです。

 次に卵。楽しくて興奮しているときによく、「アドレナリンが出る」などと言いますが、卵(卵黄)にはその興奮の材料となる、チロシンという物質が豊富に含まれています。「納豆」などの良質なたんぱく質と一緒に食べることで、さらにアドレナリンを引き出しましょう。

 最後にキムチを、汗が噴き出すくらいたっぷりと乗せます。辛さで脳を刺激……なんて安直な発想のように思えますが、れっきとした根拠があります。キムチに含まれるトウガラシからは、アドレナリンのほか、「脳内麻薬」と呼ばれるβ―エンドルフィンが放出されるため、心地が良くなり、テンションが上がるのです。ただし、いつもトウガラシに頼っていると、刺激に慣れてしまい、体が反応しにくくなるのでほどほどに。

疲れた頭に効く納豆キムチうどん

 5分の手間すら惜しいときは、駅前の立ち食いそば屋で簡単に済ませてもOK。うどんに、卵を落として、七味をたっぷり振って食べましょう。同じく手軽にとれる食事といっても、男性の好きなラーメンは脂肪分が多いので、あまりお勧めできません。どうしても食べたければ、メンマを多めにします。メンマの原料であるタケノコは、先ほど出てきたチロシンを含む食材の代表選手。疲れた頭の救世主になってくれます。

 こんなふうに、ちょっと栄養のことを知っておくだけでも、それまで何気なく食べていたうどんや、脇役だと思っていたメンマが、急に光り輝いて見えてきませんか? 

 「直ると思って薬を飲むと本当に効く」といった話をよく耳にします。これはプラシーボ効果と呼ばれており、食べ物においてもただ口に詰め込むのではなく、「体にいいものを食べているんだ」と、意識することが大切であることが分かります。

 次回は「イライラを解消する食事」を紹介します。お楽しみに。

吉岡享子 料理系雑誌の編集者。食や栄養に関するテーマを中心に記事を書いている。趣味は料理だが、実はかなりの偏食傾向あり。「紺屋の白袴」とはまさにこのことか。



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