新人SEの心得をまじめに論じる顧客満足度ナンバーワンSEの条件〜新人編(1/4 ページ)

SEを目指している新入社員の皆さん、あるいはSEとしてはまだ初心者の皆さんに向けて、将来ユーザーから頼りにされるSEになるために必要な知識やスキル、あるいは意気込みも含めて、一人の先輩として話してみたい。

» 2006年05月10日 08時00分 公開
[杉山 正二,ITmedia]

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 SEを目指している新入社員の皆さん、あるいはSEとしてはまだ初心者の皆さんに向けて、将来ユーザーから頼りにされるSEになるために必要な知識やスキル、あるいは意気込みも含めて、一人の先輩として話してみたい。

 最初に断っておくと、SEに必要な知識やスキルは非常に広範にわたるため、すべてをすぐに身につけることは不可能である。これからさまざまな仕事を全力で遂行していく中で、いろいろな事柄を理解し、そこから学び、そして知識・スキルを高めていく。その過程では、個別具体的なスキルを身に付けることももちろん重要であるが、物事のとらえ方、仕事の仕方、など、より本質的で普遍的なことを最初にきちんと身に付けることの方がより重要である。

 初回は、まず仕事に取り組む姿勢について説明しよう。

与えられた仕事は全力で取り組み、自ら仕事を取りにいくこと

 社会人になった最初のうちは、上司や先輩から仕事を与えられる。つまり、最初から自分が望むような仕事をできるわけではなく、あまり好きではない仕事ややりたくない仕事をやらざるを得ないことも多い。わたしも社会人になりたてのころに限っていえば、自分がやりたい仕事をさせてもらった記憶はあまりない。

 しかし、どのような仕事であっても、まずは全力で取り組むことが重要である。全力で仕事をする中からさまざまなことが学ぶことができるし、将来仕事で苦しい立場になっても、何とか耐え忍ぶ粘りや実力もついてくる。また、嫌な仕事にも全力で取り組み、結果を出していけば、必ず周囲からの評価も上がってくる。不思議なことに、そのうちに重要な仕事も回ってくるのである。

 特に、嫌な仕事ほど、上司はその取り組み方、成果に注目しているものである。私自身、最初はマニュアルの作成や翻訳など、好きでもない仕事を押し付けられたが、その仕事をまじめにこなすうちに、マニュアルの重要さや品質、日米の考え方の違いなど、結構いろいろなことを学んだし、先輩に褒められたりもした。どんな仕事であっても、自分の将来に役立つと念じて、全力で取り組むことである。

 次にある程度仕事のコツがつかめてきたら、自ら仕事を見つけて取り組むことである。例えば、外資系企業の多くで共通している認識として、「セルフスターター(Self-Starter)」という言葉がある。言われてから仕事をするのではなく、自分から自分のやるべき仕事を考え、見つけ出して、上司や先輩から言われる前にその仕事に取り組む姿勢のことを意味する。この姿勢があれば、外資系企業に限らず、どんな厳しい企業や組織でも十分通用するだろう。

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