新人SEの心得をまじめに論じる顧客満足度ナンバーワンSEの条件〜新人編(2/4 ページ)

» 2006年05月10日 08時00分 公開
[杉山 正二,ITmedia]

答えを聞く前に自分の頭で考える

 問題解決に向けた考え方や答えの導き方ではなく、すぐに答えを教えてしまう日本の教育が悪いのかもしれないが、仕事の相談にくる際に、すぐに答えを求める人が多い。あるいは、上司に聞いたり、ビジネス書を読んだり、経験を積んだりすれば、正解が分かると信じている人もいる。

 こういった人たちは非常に不幸である。ビジネスの世界や仕事をする上では、簡単に答えが見つかることはない。では、どうすればよいか? 

 経営者や管理職、さらには上司や先輩に至るまで、仕事ができるといわれている人は皆、自分の頭で答え(と思われるもの=仮説)を考え、それに基づいて行動しているのである。皆さんも自分の頭で考え、答えや仮説を導き出す癖を身に付けてほしい。わたしも常々部下や後輩には、相談に来るときには、必ず自分の考えや答えを用意してから来なさい、と言い続けている。安易に答えを求めるのではなく、自ら見つける努力が重要である。

 そして、なぜその答え(仮説)を導き出したかを説明できるようにしよう。また、答えを見つける場合など、物事を判断するときには、自分で十分に考え、自分で判断し、そして、自分で判断したことに責任を持つことである。その際には、できる限り情報を集め、時にはほかの人の意見を聞くことは言うまでもない。そして、もし、自分の判断が間違っていたとしても、「上司に言われたから……」とか「○○書に書いてあったから……」などと言い訳をしないようにしよう。何事も他人のせいにするような人は成長しない。

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