日本IBM、仮想化技術で“いいとこ取り”したシンクライアントシステム

日本IBMとClearCubeは、仮想化技術を活用したシンクライアントシステムを提供する。仮想化技術でサーバを分割することにより、アプリケーションの変更なく、1台のサーバで複数台のクライアントに対応させる。

» 2006年05月31日 12時41分 公開
[ITmedia]

 日本IBMとClearCube Technologyは、仮想化技術を活用したシンクライアントシステムを6月1日から提供する。

 同システムは、IBMのブレードサーバ「BladeCenter」と、ClearCubeのシンクライアント「I/Port」および、クライアントからのトランザクションをサーバ側へ最適に分配する「Grid Center」を組み合わせて構成する。さらに、サーバの仮想化ソフト「VMware」を活用することで、アプリケーションに変更を加えることなく、1台のブレードサーバ「BladeCenter」で複数台のライアントに対応させる。

 シンクライアントPCは、業務に必要なソフトウェアをサーバで一括管理するシステム運用の効率化だけでなく、情報漏えい対策の1つとしても関心を集めている。しかし、1台のクライアントごとにサーバを設置する1:1型の接続では、大きなコスト削減が見込めない場合があるほか、1台のサーバで複数のクライアントに対応するターミナルセッション型では、コスト削減を見込めても、アプリケーションに変更を加える必要が出てくることがあるという。

 これを仮想化技術により、サーバを分割することで、アプリケーションに変更を加えることなく、1台のブレードサーバで8〜14台のクライアントに対応させることを可能にした。またシステムがクライアントとサーバの接続をサーバの稼働状況により自動的に選択するため、ユーザーは接続先を意識することなく使用することができるという。

 日本IBMでは、セキュリティ向上とシステム運用の効率化を求める幅広い業種の企業に向けて同システムを提供していくとしている。

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