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» 2006年07月06日 07時00分 公開

微妙なパワーバランスを崩すMS初のWebカメラ

Microsoft Hardwareから新たに提供されるWebカメラは、Windows Liveメッセンジャーの利用を促進できるが、MSNとLogitechのパートナーシップに亀裂を生む可能性がある。

[Matt Rosoff,Directions on Microsoft]
Directions on Microsoft 日本語版

 Microsoft Hardwareが提供を予定しているWebカメラ「LifeCam」は、他の競合製品に比べてMicrosoftのWindows Liveメッセンジャークライアントとの高い統合を誇る製品となる見込みだ。しかし、MSNとLogitechのパートナーシップに亀裂を生む可能性がある。

 Webカメラはコンピュータに接続し、通常はチャットセッション中にリアルタイムの動画や静止画を撮影して、これをインターネットを介して転送するためのデバイスである。2006年8月に、MicrosoftはLifeCamという製品を携えてWebカメラ市場に参入する見込みだ。同製品はVX-6000とVX-300の2モデルで展開される。VX-6000は価格が100ドルで、5.0メガピクセルの静止画、1.3メガピクセルの動画撮影が可能で、3倍デジタルズーム機能も搭載される。VX-300は50ドルで、解像度は静止画が1.3メガピクセル、動画は640×480になる。どちらのモデルも、Windows Liveメッセンジャーでのビデオ通話を開始できるWindows Live Callボタンを備える。このボタンを押すと、Windows Liveメッセンジャーのメンバーリストに登録されているメンバーのうち、現在オンラインであるメンバーの一覧が表示される、そこから任意のメンバーを選んでビデオ通話を開始できるようになっている。Windows Liveメッセンジャークライアントに組み込まれるLifeCam Dashboardを使って、ビデオ通話中にカメラを制御(ズームやパンなど)できるほか、静止画をSpacesのブログにクリック1つで投稿することもできる。現在AppleやCreative、Logitechをはじめとする他のベンダーが提供しているカメラには、このような統合機能は搭載されていない。

 LogitechとMicrosoft Hardwareは、キーボードおよびマウス市場で10年以上も競合関係にあるが、一方で両社のパートナーシップは2003年3月から続いている。今回のWebカメラ市場への参入は、この関係性を脅かす可能性がある。このパートナーシップの下でLogitechは、ほとんどのファイアウォール越しにWindows Live(およびその前身のMSNメッセンジャー)でのビデオセッションを実現するテクノロジーを提供している。引き換えにLogitechはMicrosoftからマーケティングの支援を受けていた。例えば、MSNメッセンジャーでビデオ通話を開始するときにLogitechの広告が表示されたり、メッセンジャーについてのプレスリリースには、Logitechがメッセンジャーの音声およびビデオ機能を提供していることを示すクレジット(“Logitech powering”)が付いている。しかし、成長目覚しい市場の前途は、Microsoftが指をくわえて見過ごすにはあまりに有望だ。Logitechの最近の会計年度(3月31日期末)の財務報告によると、Webカメラとその他のビデオ製品の収益は40%近く(約2億200万ドルから2億7300万ドルに)成長している。

 またLifeCamの発表とは別に、MicrosoftはWindows Liveメッセンジャーの正式版のリリースを発表した。これまでWindows Liveの各サービスのβ版が提供されているが、正式版がリリースされたサービスとしてはこれが初めてとなる。この前身のMSNメッセンジャー7と比べて強化されている点は、PCと電話間の通話機能(Verizonが提供)、ユーザーのメンバーリストに登録されているメンバーとのファイルやフォルダ共有時の新機能、Windows Live Contactsとの統合などがある。Windows Live Contactsは、ユーザーが連絡先情報(住所や電話番号など)を公開すると、これが自動的に友人に“プッシュ”(通知)される新しいサービスである。

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