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» 2006年07月11日 08時00分 公開

Web2.0でビジネスはどう変わるか ― その2:Web2.0的ビジネスへの条件 (1/2)

Web2.0は企業のビジネスモデル、マーケティング、情報システム戦略にどのような変化をもたらすのか。専門家の見方を紹介しながら、可能性と課題の両面から考察する。今回はWeb2.0的ビジネスへの条件について探る。

[ロビンソン,ITmedia]

 2006年4月3日、サイボウズは連結子会社であるブログエンジンを「フィードパス」に社名変更するとともに、同年1月31日に公開したWeb2.0型の新サービス「feedpath」を統合し運営していくことを発表した。フィードパスの取締役兼COOとして新たに就任した小川浩氏に、サービス提供の目的とWeb2.0的ビジネスへの条件を聞いた。

フィードパス取締役兼COO 小川 浩 氏

Web環境の質的・量的な変化

――まず、Web2.0をどのように認識すべきか説明していただけますか。

小川 Web2.0はWeb自体の環境変化であると捉えるのが一般的のようです。その環境変化は、質的と量的な変化に分けて考えられます。質的な変化とは、HTMLで作られていたWebの中へXMLが入ってきたということ。それにより、人対マシン、マシン対マシンのインタフェースも整理され、構造化されてきたといえます。これを私は「XML濃度が向上している」と表現しています。

 一方、量的な変化とは、ユーザー数とデータ数が一定のクリティカルマスを超えるほどに増加してきたことを言います。Webが生まれたときから人の密度が増え始め、それに伴いデータ量も徐々に増加していました。ところが、あるクリッピングポイントを越えたとたん、急激に質的・量的な増加をし始めたのです。その状態以降のことを、私たちはWeb2.0と呼んでいます。つまり、世代交代と感じるほどWebの使い勝手が良くなったと感じるところがWeb2.0的なのです。

Webの質的・量的変化によるWeb2.0

――その現象を引き起こした要因とは。

小川 ブロードバンドや検索技術、ブログなど様々にありますが、とくにグーグルに代表される検索エンジンの機能が格段に向上したことが大きい。また、ブログの登場により誰もが簡単に情報を発信し、RSSによってフィードが出ることで、XML濃度をより向上させています。一方、ブロードバンド料金の低減で利用者数が増えた結果、ロングテールなどの現象がみられるようになりました。参加者が多ければ市場は広がり、企業の注目も集まる。それがWeb2.0の現状です。

――グーグル以前と以降ではWebの位置付けが大きく変わってきたと。

小川 Web上のデータを緻密に結びつけることで、データベースとしても非常に高度な動きをするようになってきたことが、Web2.0の特徴といえます。グーグルの検索技術は、ネットワークとしてしっかりしたものを探すような構造になっています。そうすると、ブログのように、それ自体がネットワーク化した構造のものは、グーグルからみると非常に探しやすくなっている。つまり、探す側の技術と探される側の技術が共に進化したので、さらにスムーズになってきています。一般的に、グーグルが全てを変えるというような論調が多いようですが、むしろグーグルはきっかけであって、探される側のサービスやビジネス、情報が向上してきたともいえるのです。

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