5年ぶりのVistaで何が変わるのか?オンライン・セミナー

マイクロソフトがExpression投入でデザイン分野への参入する背景には、新しいユーザー体験をもたらすアプリケーションの開発を促進したいという狙いがある。

» 2006年07月24日 09時56分 公開
[ITmedia]

 「Windows Vista日本語版」の広範なβテストがスタートして約1カ月半が経過した。同時リリースを目指していたOffice 2007の出荷時期がずれ込んだり、5年ぶりのメジャーアップグレードということから膨大なフィードバックも予想され、法人顧客向けに11月、一般向けには来年1月にそれぞれリリースするという計画にも疑問の声も出ていた。

 さらに追い打ちをかけたのが、欧州委員会によるさらなる罰金制裁だ。欧州委員会は、ライバル企業らがWindowsとスムーズな連携を確保して公平な立場で競争できるよう、Microsoftに情報提供を求める裁定を2004年に下したが、そうした是正命令に従わなかったとして、追加の罰金制裁に踏み切ったものだ。

 Vistaには、インターネット検索機能やPDF文書を作成するソフトウェアが搭載される可能性があり、今回の罰金制裁を受け、新たな「抱き合わせ」が問題視されるとの懸念も浮上している。

 しかし、マイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン社長は「Vistaのリリースに向けて進められている取り組みには何の影響もないだろう」と話す。

新しいデザインツール、Expression

 Windows Vistaは、ウインドウが透けて見える「Windows Aero」やセキュリティの強化などが特徴だ。新しいユーザーインタフェースでは、ウインドウのタスクバーとフレームが半透明になり、下のウインドウの内容などが透けて見えるようになる。

 マイクロソフトでは「視覚面の美しさに加え、作業の効率アップも図ることができる」としているが、それには新しい機能を活用したアプリケーションの登場が欠かせない。同社では、Visual Studioを補完する、WebとWindows Vistaプラットフォーム用のコンテントデザインツール、「Expression」シリーズも準備中だ。

 マイクロソフトがデザイン分野への参入を目指す背景には、デザイナーと開発者が連携し、新しいユーザー体験をもたらすアプリケーションの開発を促進したいという狙いがある。7月中旬には、無償でWindows Vistaなどの最新技術をオンサイトで説明する「Microsoft On−出張ワークショップ 最新技術を学ぶ」の取り組みも発表されている。

 なお、ITmediaでは7月25日、オルタナティブ・ブログのブロガーを対象にした出張ワークショップ、「Microsoft ON@ITmedia オルタナティブ・ブロガー」を開催し、その模様を「オンライン・セミナー」としてライブ中継する予定。新しくWindows Vista に搭載されるプレゼンテーションテクノロジー、「Windows Presentation Foundation」(WPF)を活用すれば、どんなことができるのか、どのようにつくることができるのか、Visual Studioや新しいデザインツール、Expressionのデモを交えながら紹介する。

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