「ルーラルエリアにWiMAXを」、インテルなど4社が無線BB普及目的に共同プロジェクト

IRIユビテック、インテル、ジャパン ケーブルキャストおよび三菱総研の4社は、無線ブロードバンドの過疎(ルーラル)地域への早期普及を目的としたWiMAXの推進プロジェクトを立ち上げた。

» 2006年08月24日 18時08分 公開
[ITmedia]

 IRIユビテック、インテル、ジャパン ケーブルキャストおよび三菱総合研究所は、高速無線技術WiMAXの国内での普及を推進する民間プロジェクト「WiMAX Japan Project(仮称)」を開始したと発表した。 同プロジェクトでは、過疎地域を含めた全国的なWiMAXによる無線ブロードバンドサービスを推進する体制作りや、内外の関係機関への提言を行っていく。

 具体的には、CATV事業者やADSL/光通信事業者、有力企業といった民間企業が主導して投資効率の低い条件不利地域やルーラル(過疎)地域でWiMAXサービスを展開する体制作りを進める。また、WiMAXの技術・サービスを利活用する企業や団体がユーザー視点での検討を行い、その結果を政府機関や内外の標準化機関へ提言することによって、機器メーカーや事業者がルーラル地域においても経済合理性のあるソリューションを開発しやすくする。

 WiMAXは、1基地局で半径数キロメートルの広いエリアをカバーし、最大75Mbpsの高速通信を実現する無線LAN技術で、固定系のIEEE802.16-2004と、移動端末で利用するIEEE802.16e-2005(通称モバイルWiMAX)の2つの規格を持つ。国内でも安価で迅速なサービス提供を可能にする技術として注目を集め、利用帯域の2.5GHz帯が2007年にも免許として開放される予定。

 日本はブロードバンドサービス可能世帯が4733万世帯とカバー率が高い水準にあるにもかかわらず、依然としてサービスの利便性をまったく享受できない地方部の306万世帯を中心に、2330万世帯、46パーセントの普及率にとどまっている。

 WiMAX Japan Projectは、WiMAXの経済性とカバーエリアの広さといった高い潜在能力に着目。自治体インターネット、鉄道・自動車など車両内ネットワークといった新しいサービスやアプリケーション、ビジネスモデルの調査研究を行い、Wi-Fiと同様に使いやすい無線ブロードバンドの普及促進を図るとしている。

 プロジェクトは、10月からの活動の本格化に向けて8月中に準備に着手し、共同で検討を行うほかの企業、団体にも賛同を募っていくという。

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