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» 2006年09月12日 00時00分 公開

成長に向けて一歩踏み出そう、エンタープライズSOAはすでに現実のものに

SAPは2003年、SOA(サービス指向アーキテクチャー)をエンタープライズレベルに引き上げる「エンタープライズSOA」(当時の名称はEnterprise Service Architecture)を発表した。まだ、ドットコムバブルや通信バブルの消失から業界が立ち直れず、経済の先行きに不透明感があり、顧客企業はIT支出を厳しく抑制していたころだった。そのときSAPが披露した5年間のロードマップは、いよいよ完成期を迎えている。コンセプトにとどまらず、その実践の現実性を伝え、これからの企業システムの在り方を提案すべく、SAPジャパンは10月6日に、エンタープライズSOAをテーマに掲げた「SAP BUSINESS SYMPOSIUM '06」を開催する。

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photo アクセンチュア、ロータス、日本アイ・ビー・エムを経て今年4月、SAPジャパンに入社、ソリューションとマーケティングを統括する安田誠バイスプレジデント

 「企業を取り巻く環境がめまぐるしく変わる中、従来の基幹システムは変化への対応が最も難しい部分とされており、加えて、5年、10年使うことが求められてきた。しかも、システムの更新にあたっては、その都度、ゼロから作り直し……。何とかシステムに共通性や継続性を持たせながら、環境の変化にすばやく対応できないものか? そういう命題に対する回答がSOAだ」

 こう話すのは、SAPジャパンでソリューション&マーケティング 統括本部長を務める安田誠バイスプレジデント。「インターネットではWeb2.0のような、わくわくする新しい技術やムーブメントが登場している。分野は違うが、企業ITの世界を次のステージに進めていくのが、SOAだ」と安田氏は考える。

 安田氏は、SOAによるシステム構築のアプローチをクルマに例える。

 「クルマは、用途が変化したり古くなったりした場合買い換えるのが当たり前だが、たとえば子どもが増えて成長するにつれて、パーツを足していくだけで、カローラがエスティマのようなミニバンになったら面白いと思いませんか。SAPとしては、いま使っている基幹システムを生かしながら5年後、10年後も最適のシステムとして使い続けられるようにするための仕掛けを用意し、柔軟性のあるシステムの在り方を提案したい」(安田氏)

作り込みやカスタマイズが足かせ?

 「ビジネスとITのギャップ」が言われるようになり、行き詰まり感を見せたIT業界は、1990年代半ばに市場調査会社のガートナーが提唱したSOAのシステム構築アプローチに活路を見いだした。もちろん、XMLやWebサービスといったオープンな標準技術の成熟もSOAのリアリティを後押ししたのは間違いない。

 SOAによるシステム構築のアプローチは、欧米の企業に比べて、自社開発のシステムが多く、また、パッケージ導入にもカスタマイズを多用する日本の企業にとっては、より重要だ。SAPのパッケージを長年使い続けている日本の顧客らは、会計以外の多くの部分は自社の仕事のやり方や日本の市場に合わせて作り込んだり、あるいはシステム間の接続にもかなりの工数を割いている。

 「作り込みやカスタマイズが変化への対応の足かせになりつつある。そこが柔軟になり、ビジネスの要求に迅速にこたえられるようなインフラが必要」と安田氏。

 SAPはエンタープライズSOA構想発表の翌2004年、「イノベーションによる成長」を掲げて「SAP NetWeaver®」を市場に投入している。

 J2EEをはじめとする標準技術をベースとするSAP NetWeaverは、SAPの統合アプリケーションである「mySAPTM Business Suite」や「SAP xAppsTM」コンポジットアプリケーションだけでなく、パートナーソリューションや顧客のカスタムアプリケーションのための技術的な基盤となるプラットフォーム。顧客は、SAPと非SAPのシステムをNetWeaverという単一のアーキテクチャー上に構築することで、既存の投資からさらなる価値を引き出すことができるほか、迅速にビジネスプロセスを組み替えることができる。

 30年に及ぶビジネスの現場での経験が、ビジネスプロセス標準化の結晶ともいえるSAPのアプリケーションを生み出してきたのは、前回にも触れたとおりだ。しかし、企業を取り巻く環境の激変は、「ERP」や、それによる「ベストプラクティスの導入」にも変化を求めている。

 SAPは、「mySAPTM Business Suite」をSAP NetWeaverに対応させている。mySAPTM Business Suiteとは、ERP、CRMやSCMといった機能が含まれる文字通りのスイート製品で、約30の業種ごとに用意した最適な「ビジネスシナリオ」に沿ってシステム構築が可能なソリューションとして提供されている。

 下の図は、消費財・飲料業界の標準的なビジネスプロセスが整理されているソリューションマップだ。計画/開発から購買/製造、販売、出荷といった各領域ごとに業界ならではのビジネスプロセスが盛り込まれている。つまり、業種ごとにカスタマイズすべき部分が最初から用意されているというわけだ。

photo 消費財・飲料業界向けソリューション「SAP for Consumer Products(SAP Beverage)」のソリューションマップ(クリックすると画像が拡大します)

 従来のSAPは、顧客に対して、ERP、SCM、CRMといった個別システムの構築・運用を提案してきたが、本来、ビジネスプロセスというのは複数のシステムにまたがるものだ。だからこそ、システム間のつなぎが問題になってきたといえる。

 「“CRMのフル機能までは要らない”“うちの業界ではSCMとCRMがこう連携しなければならないがどうすればいい?”── われわれはそういう顧客の声にこたえなければならない」と安田氏は話す。

エンタープライズSOA構想は完成期に入った

 下の図は、エンタープライズSOA構想を実現するソリューション群だ。SAP NetWeaverは、ビジネスプロセスのためのプラットフォームとして進化し、2005年4月には「Business Process Platform」のプレビュー版がリリースされている。このBusiness Process Platformでは、ERP、CRM、SCMのさまざまな機能が約500のエンタープライズサービスとして定義済みで、これらを組み合わせて業務アプリケーションを簡単に作成できるという。もはやコンセプトではなく、すべての要素が出そろい、有機的に補完し合っている。

 図の最上位にあるソリューションマップ(下図をクリックすると「ソリューションマップ」の詳細を表示します)は特に重要で、これによって業種ごとの標準的なビジネスシナリオを提供し、それでも足りない場合は独自のシナリオを追加することで、従来は変化への対応力に難のあった基幹システムの変革が実現し、企業は迅速さと柔軟さを手に入れることができる。追加するシナリオは、SAPのエンタープライズサービスを組み合わせたり、パートナーや顧客が開発したサービスを組み込むことで容易に実現できるからだ。

 「企業は、それ自身が競争優位の源泉とならない業務システムに貴重な自社IT部門のリソースを多く配分すべきではない。その領域は、低コストで構築可能なSAPのパッケージアプリケーションに任せる。企業は競争優位となる新しいビジネス、新しいシステムにもっとリソースを振り向けるべきだ。もちろんこの領域もエンタープライズSOAに基づいて用意されるSAPの各ソリューションが企業を強力に支援する」(安田氏)

photo ソリューションマップからERPやCRMといったビジネスアプリケーションに至るまで、すべての要素は出そろっている。エンタープライズSOAは、もはやコンセプトではなく、現実のものとなっている(クリックすると「ソリューションマップ」の詳細を表示します)

コアにITリソースを振り向けよう

 エンタープライズSOAによってビジネスプロセスが柔軟に組み替えられるようになると、自ずとバリューチェーンは企業の枠を超えて容易に組み替えられるようになる。そこでは、企業は専門性を高め、ビジネスネットワークの中で必要に応じてバリューチェーンを構成し合うようになる。

 「ビジネスプロセスは緩やかにつながり、動的に追加や変更が可能で、それでいてうまくコラボレーションできる“Adaptive Business Networks”が出来上がる。ビジネスレベルの“プラグ&プレイ”だ。プレーヤーである企業はその規模に左右されることもない」と、SAPのヘニング・カガーマン会長兼CEOは「SAPPHIRE '05 Boston」で話している。こうした新しい競争(カガーマン氏は「ポジティブコンペティション」と呼ぶ)が、さまざまな業界で起こり、さらなるサービスや製品の品質改善を促すと彼はみている。

 「まだまだ多くの顧客が旧来のSAPシステムを使い続けていて、自社の独自仕様に縛られ、コア(競争優位の源泉)に注力できないでいる。エンタープライズ SOAによってSAPも大きく変わろうとしている。ぜひ顧客も一歩を踏み出してほしい」(安田氏)

 なお、「エンタープライズSOAのリアリティとビジョン」をテーマに掲げた「SAP BUSINESS SYMPOSIUM '06」第4回は、10月6日(金)東京・お台場のホテル日航東京で、また、「成長のための革新事例」を紹介する第5回は10月10日(火)名古屋・マリオットアソシアホテルにて開催される。

「SAP BUSINESS SYMPOSIUM '06」お申し込み受付中!

【第4回】エンタープライズSOAのリアリティとビジョン
日時 : 2006年10月6日(金)11:00〜18:30
会場 : ホテル日航東京(東京)

【第5回】成長のための革新事例
日時 : 2006年10月10日(火)13:00〜18:00
会場 : マリオットアソシアホテル(名古屋)


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提供:SAPジャパン株式会社
制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年10月11日