レポーティングを皮切りにBI分野で四半世紀の歴史を持つコグノスが学んだことは、プロジェクトを積み重ねながら成功に導くこと。パフォーマンスマネジメントのベストプラクティスも提供したいとコグノスのパーマー社長は話す。
アプリケーションベンダーが製品に組み込むなど、ビジネスインテリジェンス(BI)の適用やユーザーのすそ野が拡大する中、BIの老舗ベンダーであるカナダのCognosは、よりオープンな情報共有のための単一プラットフォーム、「Congnos 8 Business Intelligence」を売り込む。レポーティングを皮切りにBI分野で四半世紀の歴史を持つ同社は、プロジェクトの積み重ねが業績管理を成功に導くこを学んだという。コグノスのフォレスト・パーマー社長は、10月中旬の「Cognos Performance 2006」ではそうしたベストプラクティスも伝えたいと話す。
ITmedia コグノスは長年、ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーとして知られてきました。しかし、最近ではエンタープライズアプリケーションベンダーがBI機能を組み込むといった動きもあります。
パーマー 昨年、われわれは「Congnos 8 Business Intelligence」をリリースしました。われわれにとってこれは非常に重要な意味を持っています。
われわれは将来を見据えながら、継続的に投資を行ってきました。2003年、JavaやWebサービスをベースとしたBIのためのプラットフォーム、「Cognos ReportNet」を投入し、それを基盤として生まれたのが、Cognos 8 BIです。Cognos 8 BIは、「企業が全社で情報を共有するためのBIプラットフォーム」であり、そのための新しい標準を示したと思います。
BIであれ、パフォーマンスマネジメント(Performance Management:業績管理)であれ、その本質なゴールは、企業がより良い意思決定を支援することです。Congnos 8 BIでは、分析、ダッシュボード、スコアカードなど、さまざまな機能を追加しています。会社の現状を迅速に把握し、そしてより良い意思決定を支援するソリューションを提供するためです。
グローバルに事業を展開している企業であれ、日本市場に特化している企業であれ、より良い意思決定が行えるよう、情報共有のための単一のプラットフォームを求めています。それによってERP、SCM(Supply Chain Management)、HCM(Human Capital Management)といったさまざまな情報ソースから必要な情報を引き出して一元化しておけば、それだけ迅速に現状を把握し、課題に対して迅速に対応でき、それがより良い意思決定につながるからです。
9月下旬、東京でSCMに関するセミナーを開催したところ、参加者はスコアカードに強い関心を示してくれました。こうした反応を見ている、世界のほかの地域と変わらないニーズがあるのだと感じました。
ITmedia 日本市場に特徴的なニーズはありますか。
パーマー 日本の顧客は、BIを広範囲に配備し、ユーザーを拡大していくことに関心を示す傾向が見られます。例えば、レポートひとつ取っても、より多くのユーザーを対象にした展開を検討する顧客が増えています。
SCM以外にも話題性のある領域はほかにもあります。例えば、J-SOX法への対応です。
J-SOX法の要件を満たすために、企業はさまざまなレポートのさらなる透明性が必要であり、そこに関心を示しています。われわれのパートナーらもそこにビジネス機会を見いだし、J-SOX法対応ソリューションの構築に対して大いに興味を持っています。そこでは、BIやパフォーマンスマネジメントが重要な役割を果たします。
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