週末、飲み会に行く前のモバイルセキュリティクライアントセキュリティ大作戦!(1/3 ページ)

岡山市、長崎大学、NTT東日本など、地方自治体から名立たる大手企業まで、ノートパソコンの盗難による情報漏えいが絶えない。たとえ被害者であっても、情報漏えいによる実害が発生すれば、逆に加害者としての責任を問われかねないご時勢だ。気の緩みがちな週末だからこそ、対策をとろう。

» 2006年10月20日 07時00分 公開
[敦賀松太郎,ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「内部統制時代のクライアントセキュリティ大作戦!」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


BIOSパスワードはほとんどのノートパソコンで設定可能

 あなたのノートパソコンが盗まれたら、あなたはれっきとした犯罪被害者である。だが、ノートパソコンの中に会社の顧客情報が保存されていたとすれば、あなたは会社から管理不行き届きでとがめられる可能性がある。コンプライアンス対策が叫ばれる今、どの企業も情報の持ち出しには神経を尖らせているはずだ。にもかかわらず、個人所有のノートパソコンに会社の機密データをコピーしたり、会社所有のノートパソコンを持ち運んだりして情報が漏えいすれば、盗難の被害者だと主張しても責任を問われるのは間違いない。

 機密データは、持ち運び可能なメディア(もちろんノートパソコンも含む)に保存しないことは鉄則である。だが、業務上の必要から機密データを持ち運ばなければならない場合もあるだろう。そんなとき、たとえ泥棒にパソコンが盗まれても、情報だけは盗まれないように対策を打っておく必要がある。

 ノートパソコンの場合、まず「必ず行うべき」なのが、BIOSパスワードの設定である。BIOSパスワードが設定されていれば、泥棒がパソコンの電源をオンにしても、OSを起動することはできない。言うまでもなく、パスワードにはアルファベットと数字を組み合わせた複雑な文字列を設定しよう。

BIOSのセットアップユーティリティでパスワードを指定した例

ノートパソコンはセキュリティワイヤーで縛る!

 泥棒は、金目の物を持っていく。1台数万円はするノートパソコンは、中古市場で換金しやすいので、泥棒にとって目当ての盗品のひとつである。

 実はノートパソコンのほとんどは、そうしたパソコン泥棒対策の機能をあらかじめ備えている。ノートパソコンの側面や背面をよく見てみよう。カギマークが横に書かれた細長い穴が空いている。ここが、「セキュリティスロット」と呼ばれる部分である。

 このセキュリティスロットには、ワイヤー付きの錠前「セキュリティワイヤー」を取り付けることができる。ワイヤーをデスクや固定ラックの柱などに結び付けて固定しておけば、強力なニッパーでワイヤーを切断しない限り、そう簡単には盗み出せない。泥棒を諦めさせる効果は期待できるだろう。

エレコムのセキュリティワイヤー「ESL-7D」
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