Ubuntu開発者会議リポート(2/2 ページ)

» 2006年11月15日 05時37分 公開
[Joe-'Zonker'-Brockmeier,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
前のページへ 1|2       

興味を引く新機能

 Feistyの最終的な機能がどうなるのかはまだ確定していない。しかしすでにこれまでの時点で興味を引かれる議論が幾つかあった。

 先にも述べたように、Feistyではマルチメディアコーデックをユーザーが「オンデマンドで」より簡単に入手できるようになる可能性が高い。これにより今までの苦労から解放されるユーザーは多いことだろう。また、異なるサウンドシステムやサウンドプログラムがオーディオデバイスへのアクセスを「取り合い」するオーディオ混線問題の対処に関しても作業が行なわれている。

 Feistyの仕様は現時点ではまだ確定していないが、どうやらESD(Enlightened Sound Daemon)からPulseAudioに新しく入れ替わるらしい。そしてこれが恐るべき「/dev/dspへアクセスできません」エラーを見ることなく、複数のプログラムのすべてが同時にサウンドカードから音楽を再生したりビープ音を鳴らしたり音声を出力できるようにするための、オーディオデバイスへの協調的なアクセスへ向けての第一歩となるようだ。

 またFeistyでは、Berylを利用したデスクトップの画面効果ということに高い優先度が与えられるということをシャトルワース氏が示唆している。また、FeistyリリースではUbuntuのバイナリドライバの含有率がやや高くなるようだ。現在のところはUbuntuはワイヤレスカードなどのデバイスのサポートのために幾つかのバイナリドライバを含んではいるものの、例えばnon-freeのNvidiaドライバなどはデフォルトではオフになっている。

 シャトルワース氏によるとFeistyでは、ユーザーに最高の性能を提供するためにバイナリドライバをデフォルトで提供するつもりであるとのことだ。しかしドライバに「フリー」なものと「非フリー」なものがあることについてや、フリーのドライバを入手可能にしている同等のハードウェアも存在するということについて、ユーザーを教育することもしたいとシャトルワース氏は述べている。

 UDS開発者会議は本日が最終日だ。もし今日マウンテンビュー辺りにいてUbuntuの開発に興味があるなら、wiki上で登録して参加してみてはいかがだろうか。わたしも参加していて、最終日の議論を取材している。そして来週、何人かのUbuntu開発者のインタビューや Feistyの新機能のより詳細なまとめをお届けする予定だ。

関連キーワード

Ubuntu | コミュニティー | Linux


前のページへ 1|2       

Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.

注目のテーマ