「NetSuiteはSaaS 3.0だ」――シニアディレクターのサリバン氏

米NetSuiteでインターナショナル製品を担当するシニアディレクターのクレイグ・サリバン氏は、NetSuiteはビジネスプロセス全体を統合できる“SaaS 3.0”だと主張した。

» 2006年11月17日 17時44分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 SaaS(Software as a Service)として、CRMやERPを提供するネットスイート。米NetSuiteでインターナショナル製品を担当するシニアディレクターのクレイグ・サリバン氏は、11月17日のプレス説明会で「マッシュアップはデモを行うと受けがいい。しかし、業務のワークフローという点では、顧客の要求に完全に応えることができない」と指摘。Salesforce.comと比較し、NetSuiteはビジネスプロセス全体をカバーする「SaaS 3.0」に向かっているとアピールした。

クレイグ・サリバン氏 米NetSuiteのインターナショナル製品担当シニアディレクターのクレイグ・サリバン氏

 同社は米国時間10月25日、カスタマイズのためのプラットフォーム「Suite Flex」の提供を開始。業務プロセスやユーザーインタフェースを柔軟にカスタマイズできる環境を提供し、NetSuite上に新たなアプリケーションを開発したり、レガシーシステムなどとの連携を容易にした。これにより、部署間で異なるシステムに格納された「データの壁」をNetSuite上で取り除くことが可能になったという。

 サリバン氏は、Salesforce.comのAppExchangeを引き合いに出し、「NetSuiteではトランザクションデータを統合し、ビジネスプロセスを完全にサポートできる。Salesforce.comでは部署間のデータ共有が行えない。しかも、APEXという独自のプログラミング言語が必要だ」と違いを強調。NetSuiteは毎年メジャーアップグレードが行われるが、アップグレードの際にもカスタマイズが継承されるのも特徴だという。

 Suite Flexは、標準のJavaScriptと独自のAPIコールで構成される「SuiteScript」と、SOAPとWebサービスAPIでトランザクションデータを連携させる「SuiteTalK」、ネットスイートのデータモデルとカスタムレコードをシームレスに統合する「SuiteBuilder」の3つで構成される。米国では、これを活用して12社のサードパーティがカスタムアプリケーションを提供する予定になっているという。

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