インタビュー
» 2006年11月24日 15時23分 公開

Focus on Technology:Hacker's Profiling Projectの内情 (3/3)

[Federico-Biancuzzi,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
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NF これまでに収集されたデータを見て、どんなことが言えますか。

デュッチ 一般的に言って、ハッカーはたいてい聡明で想像力があり、意思の固い人物であることが分かっています。彼らは概して、市民の自由を脅かす権力や度量の狭さに対して怒りや抗を感じています。また、ハッキングは生活に目新しさを与え、自らに試練を課すための方法として、あるいは政治的および社会的問題についての一般大衆の意識を高める効果を持つ強力なツールとして認識されています。通常、ハッキングは知識を強く求める気持ちから行われます。とはいえ、私利の追求を目的として、フィッシング/ファーミング(自動的に偽サイトに誘導するオンライン詐欺)、カーディング(クレジットカード情報の売買)、産業スパイといった行為を働くハッカーも存在します。彼らが好んで攻撃する対象には、軍事関係および行政機関のシステムはもちろん、企業、電気通信業界の組織、学校、大学のシステムだけでなく、エンドユーザーやSOHOも含まれます。

 大半の(技術スキルの低い)ハッカーは侵入の困難なシステムを敬遠し、LinuxやWindowsのような「扱いやすい」OSを対象に選びます。反対に、レベルの高いハッカーは「侵入不可能」と考えられているシステム(*BSD、Solaris、HP/UX、VMS、IOS、Symbian)にしか興味を示しません。通常、彼らは自らの攻撃行為を、システムの適切な保護(または安全なプロトコルや標準企画の考案/定義)ができなかったとしてシステム管理者(またはソフトウェア開発者)のせいにします。

 いわゆる「倫理的ハッカー」は、システム管理者に対してシステムの脆弱性や侵入事実の通知(またはセキュリティ欠陥の修正への協力)を行いますが、たいていはそれも裏世界のハッカーたちに触れ回った後のことです。また、倫理的ハッカーはシステムを破壊しないこと(破壊が起こるとすればそれは偶発的であり、経験不足によるもの)、またデータに対しては盗用、削除、修正のいずれも行わないことが分かりました。彼らの目的は、システムのセキュリティを向上させ、システム管理者の意識や関心を高めることなのです。

 さらに、新しいタイプのハッカーの存在も明らかになりました。軍事ハッカーです。もともと彼らは、将来起こり得る情報戦に備えて軍の組織が長期的に雇用した選り抜きのハッカーたちです。

 わたしたちのもとにどのようなアンケート結果が集まっているかを読者の皆さんに知ってもらうために、以下に回答済みのアンケートの一部を引用しましょう。

Q:ハッカーの倫理に従いますか? 従わない場合、その理由は何ですか?

A:自分の倫理観や自分で決めたルールには従うが、一般の倫理には従わない。ほかの人々が従うものには従いたくないのだ。倫理というのは規則や法律と同じで、誰かが一般の人々のために書いているものであり、例え公平で妥当なものに思えることがあっても、その甘く偽善的な言葉の裏には必ず個人の自由を奪う罠がある。自分は一般の倫理や法律による規則に従うような愚か者ではない。

Q:ご自身のハッキング/フリーキング(電話システムの悪用)行為をどのように認識していますか? 合法性や違法性の点ではどうでしょうか?

A:そうした用語に対して合法とか違法というとらえ方はしていない。そういうとらえ方をすると、自分とは相容れない人々と同じ見方をすることになってしまう。自分の場合、活動内容は合法的なものだ。

NF このプロジェクトに取り組みんでいるのはどんな人たちですか。またほかの人々はどのような形であなた方に協力できますか。

デュッチ プロジェクトには技術者のグループがありますが、そこにはプロジェクトのWebサイト作成に貢献したアレッシオ・ペナシリコ氏のような人物もいます。

 実行しなければならない仕事の膨大さを考慮して、わたしたちは協力者、特に犯罪学、社会学、心理学、情報技術の専門家を求めています。また、これまでは自前で資金を確保してきましたが、資金援助の申し出も受け付けています。

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