Webサービス人気は過去のもの? そんなことはない、2006年には追い風となるものがあった。今後いっそう進むであろう情報のメタデータ化は、Webサービスによってさまざまなものへと形を変えるだろう。
時代は、情報の付加価値を問う方向性にある。
ネットワーク上に公開されるサービスの多くは、Webだけのプロトコル(HTTP)にとどまらず、情報伝達の速さとバリエーションを増やす術を模索し続けている。これを後押しするのが現代の「Webサービス」だ。
Webサービスといえば、「SOA」(サービス指向アーキテクチャ)などと並び、次世代の企業システムを支えるであろうコンポーネント化技術のこと。しかし、技術からの側面とアナリストの解釈にはさまざまな隔たりがあり、“分かりづらいもの”というレッテルをはられてしまったのも事実である。
そのような背景にあったWebサービスだが、2006年は追い風となったものがあった。そして、基幹システムを構築するための言語仕様やミドルウェアにおいて、Webサービス化の手段が目立ってきたのも今年の特徴かもしれない。
Webサービス化の狙いは、企業システムであればレガシーなシステムをコンポーネント化し、最新のWebをサポートするシステムと連携させることで情報の付加価値を高めることが、1つにある。比較的閉鎖的なプロトコルで構築されたCobolなどのシステムであっても、コンポーネント化する(ブリッジを作る)ことで最新のシステムと対話できるよう構築することが可能だ。一方で、企業内システムではなく、同じようにインターネット上でサービス展開を行ったのが、Web2.0に代表される各種サービスだろう。
事実、AmazonやGoogle、Yahoo!などの多くは自社のサービスをWebサービスとしてHTTPを介して幅広く公開しており、その影響力は日増しに強大なものへとなっている。
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